六甲1号の出撃にっき

撮影ロケの出撃模様のほか、日々の雑感なんかも綴ったものです。

道北ラッセル+カシオペア 再出撃(後編)

2017-02-22 |  出撃 at 北海道地方
 さて北海道再出撃も後半戦に入ります。
 3日目は引続き道北ラッセルの撮影と、4日目最終日はカシオペア紀行の撮影をしてその日の夜に帰路となります。

 .大荒れの天気とトラブルの宗谷本線 2/18
 昨日はこの時期まさかの4月並みの気温で雨に見舞われ、内地では一部の地域で春一番が吹いたのですが、それをもたらした寒冷前線が通過したため、今度は北西の強烈な季節風が吹いて北日本は大荒れの天気になります。
 日本海側は早々と 暴風雪警報 が発令され、朝のニュースでは留萌線が朝から運転取り止め、道内の高速道路も深川以北は吹雪のため通行止めとなっていました。
 昨日同様に旭川を早朝に出るパターンのため、旭川市内のネカフェに泊ったのですが、この大荒れの予報を受けて、幌延以北での撮影を中止、今日は撮影地は1~2ヶ所で撮れれば儲けものという感じで出ることにしました。

 今月上旬も天気は良かったので、今回は初めての吹雪の中の運転。1年前を思い出します。
 去年は降雪の中を走って撮影してたので、2日ともラッセルが雪掻きするシーンを撮れたのですが、今日はようやく撮れるのか、悪天候でダメになるのか・・・

 まず手始めに佐久-天塩中川間の踏切で上り特急スーパー宗谷2号を撮ります。降りしきる雪の中でしたが、そう風は強くなかったです。
 そして天塩中川から先に進んでいると、急に雲が切れて日差しが出てきました。
 「よっしゃ、これは雄信内俯瞰だ。」 ということで、雄信内の俯瞰場所に9時過ぎに到着、車は1台しか止まってません。
 しかし、「なまら寒ぇぇ~と」先に着いていた撮影者(多分道民)らがこぼす程に 次第に強い西風が吹く厳しい寒さの中、ラッセルの通過を待っていると、あれれ、雲行きが怪しくなってきました。

 ひょえ~ 10分前までは天気が良かったのに、この有様。
 カメラからリュックから帽子から何まで真っ白になりながら撮影。4K動画用のカメラにはミニカイロを当てていたので何とか動作したのが救い。
 次の場所へ移動します。

 昨日同様に歌内-天塩中川間で撮るのですが、カーブの場所には20人近い人だかりが出来ていました。そこではもう撮る必要はないので先に進むと急に晴れてきたので、直線の踏切でスタンバイしたのですが、やっぱり積雪量が全然ないようでやっぱり回雪。
 3ヶ所目へ行こうとしたところでトラブル発生。
 追っかけで来ていた車の1台が道路脇の柔らかい雪に左前輪をスタックして脱出できず、私の車は大丈夫ですが、他の通行車のために気遣いして左へ寄せたようです。別の1台はそそくさと放って立ち去ったのですが、これは手助けが必要です。お互いレンタカーで、ワイヤーなどの装備はありません。
 タイヤ前後の雪を掘って、左から私が車を押し上げるようにして20分程の苦闘の末脱出。「急いでるなかすいません。」と恐縮していましたが、人助けをしていい気分になったのも束の間。
 国道40号に入って「道の駅なかがわ」の前に何やら黄色いパトランプの作業車が、車を止めています。事故 通行止の表示。
 聞いてみると「この先トレーラーが横転事故を起こしていて、稚内から救援車が来てどかすまで数時間掛かる。」との事。
 しかもこの区間は国道40号が止まれば迂回する並行道が全くないので、日本海側の国道まで出るか、旧天北線沿いの国道275号へ出るかのルートしかなく、そこまでの道道もこの雪で通れるかも分からないのですが、ダメ元で問寒別まで戻って道道785号周りで走ることとしました。

 音威子府までは30km近くの迂回で、しかも雪深い峠が控えています、運転操作に慎重をきたすのと、後ろに私の車についてくる車が1台いたので、写真を撮る余裕もありませんでした。
 吹雪で視界が10m近くまで下がるとアクセルを離して時速20km程度で走らせてようやく峠を越え、後は比較的スムーズに下れましたが、下りた所が敏音知と天北線が現役だった頃に一度来た場所でしたが、懐かしく立ち止まっている余裕もありません。

 結局音威子府には1時間遅れの13時頃に到着、もう幾ら頑張っても名寄までで撮ることは出来ません。ここに車を止めてる時点で追っかけを諦めている証拠。
 
 仕方ないので、ここで1年ぶりにお蕎麦をいただきます。
 昨冬までラッセル車は音威子府駅で1時間半程の長時間停車してたので、ここで余裕で蕎麦を食べられたのですが、今はここで2分しか止まらないため、追っかけを諦めない限り食べられないダイヤになりました。

 蕎麦を食べた後に駅北側の道の駅へ少し戻ってみると、どうやら現場付近が片側交互通行で通行を再開した模様で、通行止めも解除されるところでした。
 道の駅なかがわで通行再開を待っていたら、音威子府に着くのは14時を回るでしょう。迂回して蕎麦まで食べれて結果オーライですが正解でした。
 そうだ、下りのラッセルがあったんだ! と思い出し、道の駅で休憩せずに直ぐに出発します。
 大荒れの天気は予想以上には長続きしなかったのが幸いし、日本海側に出ていた暴風雪警報も解除されました。
 いつも通りの雪道走行に戻って永山を目指しますが、北永山到着予想時刻は17時。
 間に合わないからあそこで撮るか。昨日居も来た手軽に撮れる蘭留の国道跨線橋に来ます。通過10分前に到着。

 10人近くが待つ中、下り雪351レがやってきました。掻いてる掻いてる!いい感じです。
 1回目も入れると、道北滞在5日目でようやくまともな雪を掻いてるシーンが撮れました。
 明日はカシオペア撮影のため、北には追わずに石北本線へ向かいます。

 こちらも来ました来ました、将軍山間-伊香牛間の踏切にてまず撮影。
 いい感じで掻いています。複線用ラッセルの方が豪快に飛ばしてる感があります。

 続いて1ヶ所だけ追いかけることにして、愛別-中愛別間のカーブ踏切で待ちます。
 まずは上りのオホーツク6号が通過します。

 そして下りのラッセルが来ました。
 おおぉぉ豪快に掻いています。

 カメラを引いて2ショット目の撮影。
 勿論、踏切の外側に立っていたのですが、この後カメラから何から雪まみれに。でも撮れたからいいんです。
 撮影後は明日の朝の撮影地である室蘭本線の非電化区間へ向かうため、車を走らせます。
 吹雪は止んで時々日も差したりするのですが、比布から先の高速道路は依然と通行止めのままで、国道39号は結構混んでいました。

 天気が快方に向かうと放射冷却で気温がぐんぐん下がります。
 岩見沢から室蘭本線沿いに走る国道を南下中に今回初めて-15℃まで低下、まさかの栗山でこんな寒い気温を見るとは思いませんでした。

 .最後のカシオペア道内走行シーン撮影 2/19
 カシオペア紀行の運転は最終日が2/26ですが、その日は仕事で休めないので、今週が私にとっては最後のチャンス。ぜひ特撮で押さえておきたいところ。
 前回時刻の読み違いから機材準備の遅れもあって、絶好の撮影環境なのに撮り逃してしまった長万部のSカーブですが、今回行ってみたところ、雪で視界が悪い状況。
 7時半時点で風があって時々日が差すものの、5分後には雪の中という感じで安定しません。仕方ないので長万部-静狩間での撮影は諦め、東へ車を走らせます。

 撮影名所の静狩国道跨線橋では雪の中10人近くが待っていましたが、この雪の中ではまともな写真が撮れないんじゃないでしょうか? 通過時に運良く止んでくれるのを期待して待っているのでしょうか? 脇をすり抜けます。

 結局やってきたのが長和のSカーブで、線路脇の直線に数名立ってたので道路から狙うことができず、少し進んだ畑にベースを置いて、ここでスタンバイ。特撮+動画のみで一眼レフは無し。
 到着した時間が通過15分前と、一発勝負・固定アングルだったので動画での写りは小さいですがメインの機材でそこそこ撮れたので妥協。

 続いてやってきた183系による特急北斗も撮っておきます。
 撮影者が半分以下に減ったので、こちらは当初の想定場所に陣取って撮影。

 無事カシオペアを撮影したので、夕方の上り列車まで何を撮ろうか?
 とりあえず千歳方面へ車を走らせて、そこで決めることに。

 やってきたのが江別-豊幌間のカーブで、ここは有名な夕張川の鉄橋がありますが、この時間帯は側面が影になるので、その西側にあるカーブで撮ります。
 絵に描いたような順光で撮れましたが、ここへ来る途中の道でホワイトアウトして少々危ない目に遭いました。空知地方には大雪注意報が出たままです。
 その後札幌市内に入ります。日曜日の午後なのでそう酷い混雑では無かったのですが、アジア競技大会の交通規制で札幌市内の道が一時的に規制になると聞いていたので、途中から国道12号を避けて市道を南下してたら、目の前に警官が道を塞いでいます。
 その後全く車が動かなくなり、脇道にそれて道道に出ようとしたら、また警官が、その前を黒塗りの車の一行が通り、続いて十台近い警察車両が続きます。皇太子殿下の乗った車の通過でした。

 札幌市街地に入ったのはこの雪ミク電車を撮るため。
 車を止める所がなかなか無いため、車移動だと止めるのに苦労します。
 さて雪ミク電車も撮り終えて、上りのカシオペアの撮影場所ですが、移動状況を考えると苗穂界隈しか残っていません。
 トワイライト・エクスプレスの最後の時にも来た、あの場所で撮る事にしました。

 16:44 エンジンの唸りと共に、軽い車輪音を従えて12両編成の寝台列車が通過してゆきました。
 太陽光がもう少し出てくれればエロ光になったのですが、夕方の札幌を後にして本州へ向かうカシオペアの雰囲気は出てると思います。

 これにて全撮影終了。2度に亘って北海道へ出撃しましたが、SLのトラブルありーの、まさかの雨模様や吹雪や事故で通行止めなど色々な事に見舞われた4泊5日の北海道行でした。
 次は6月ぐらいにまた来たいところ。

  お ま け

 今回も神車フィットが当たり快適なドライブに。フィットは本当にいい車です。
 3泊4日借りてフルサポートの保険を付けて13,000円。更に「次回利用から1,000円の割引」チケットをその場で適用してくれたので、12,000円で利用できました。なまら最高。
 
コメント
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