大人になれないオヤジたち

模型作例と模型工具について紹介するブログです。
現在は主としてガンプラをターゲットに改造工程を紹介しています。

カテーテルアブレーション体験記 第二章(4)

2018年03月05日 | カテーテルアブレーション

さてカテーテルの挿入が終わると本格的なアブレーション手術が始まります。

実際は何をしているのか専門家ではありませんので、よく分からないのですが、
大まかには、人工的にパルス信号を流して頻脈を発生させて異常なパルスの通り道を特定していく様です。
特定できたらその部位に熱をかけて焼き切るというか、心筋に火傷を負わせて異常なパルスの通り道をなくしてしまうと言う仕組みのようです。

私はどうも異常な通り道がいくつもあるようで、人工的に頻脈を何度も発生させるので、それなりに苦しい感じがあります。
ただこの手術をする人は実際に何度も頻脈を起こしているでしょうから、その時の苦しさと同レベルと言えば感覚は分かると思います。
ですからそう対して辛いと言うものでもありません。
実際の頻脈は自分で止められるか否か非常に不安に陥りますし、不意にやってくるので遠方に外出していたり、出張中だったりするとパニックに陥ります。
それで、あたふたしているとそのうち気が遠のいたりしますので、余計に大パニックになるのが辛いところです。
でも人工的な頻脈は直ぐにお医者さんが止めてくれる事が分かっていますから、安心です。

そして部位が特定されるとアブレーションが始まります。「50℃、15秒で行きます!」と声がかかるとスタートです。
9年前はジワッッと胸が熱くなる、あるいはキュッと旨が締め付けられる感じがありましたが、今回は多くの場合は感覚がほぼありません。

しかし、今回は場所によっては痛みを感じるときがありました。ちょっとチクチク系の痛みです。
さして痛いわけではありませんが、心臓の真ん中あたりがチクチクするので、非常に恐怖感を伴います。
なので思わず「痛いです!」と言ってしまいましたが、「ちょっと我慢してね」と言われました。
でもこういうのは伝えておくべきかなと思います。

先にも書いたように私はアブレーションすべき場所がいくつもあるようで、チェックしては焼いて、また場所を変えてチェックして焼くという繰り返しが延々と続きます。
アブレーション温度はずーっと50℃一定でしたが、時間は最大90秒でした。多くが60秒か90秒でした。
結局1時間半ほど、この作業が延々と繰り返されました。

そして、「一度チェックをします。投薬で不整脈を起こしますので、ちょっと気持ち悪いけど我慢してくださいね。」と言われます。
おお!これは9年前には無いメニューだな?? 「アデホス」準備と聞こえた気がします。
アデホスは頻脈が止まらなくなった時に止めるための投薬ですが、それがどういう風に使われるのかはよく分かりません。
でも打たれたときの感覚は、まさにアデホス!!!
全身に衝撃派が走り、「ぐわー」と叫んでしまいます。気持ち悪いと言われますし、ネットにもそう書かれていますが、、
痛くもないし、吐き気がする訳でもありません、全身にシビレが走るというか、、ゾクゾク感の激しいのが駆け巡るというか、、、とにかく「ぐわー!!」なのです。
2分ほどで抜けていきますので、まあ実際はどうってことないのですが、、声を出さずにいれる人はいないと思います。
で、最初はパニックで過呼吸になってしまい、手先がジンジン痺れてしまいました。
痺れを訴えると、「それはいけない、直ぐにゆっくりした深呼吸に切り替えてください!!」と看護師さんに言われます。
ゆっくり息をすると、次第にシビレはなくなっていきます。

そして、「だいたい大まかには終わった感じです」と告げられます。やった終わったかと思っていると、
「10分ほどこのまま経過観察をして、問題なければ、再度チェックをしていきます。」と言われます。

これまた9年前にはなかったメニューです。
先生や看護師さんたちはちょっとした休憩タイム。データを見ながら意見交換しつつも、メインは終わった感が会話から伝わってきて、笑い声も出始めます。
山は越えたんだなと思えて、少しホッとします。

そしてまた人工的にあちこちドクドク頻脈おこさせたチェックが行われます。
そして「もう一度だけ、あの気持ち悪い薬入れます、もう一回だけ我慢してください~」と言われます。
ええ!??とは思いますが、痛いわけではないので、身構えます。
今度こそ声を出さないようにと、踏ん張りますが、、、、、、、やっぱ「ぐわー!!」と言ってしまいました。

でも、それで最期でした。
「手術が終わりましたので、カテーテルを抜いていきます。抜くとき痛いですが堪えて下さいね~」
と言われます。まあ痛いですが、これで最期と思うと、へっちゃらです。

しかし、ここからまた9年前になかったメニューが始まります。
カテーテルを抜いて直ぐに止血が始まるのですが、、これこんなに痛かったっけ??という感じ。
カテーテル挿入部を先生がグーッと圧迫止血をするのですが、、、こんなの余り記憶にありません。
傷口を上からグイグイ、グリグリありったけの力で押すわけですので、これはのた打ち回る鈍痛です。
「イタイイタイ」と声を上げてしまいましたが、「血を止めなきゃいけないので、がんばってね!!」と言われるだけです。
悶絶して痛みに耐えます。でも5分ほどで止血は終わりました。

しかし、これのおかげで、とにかく術後の回復は9年前対比で驚くほど早かったのです。
それを思うと、これは是非やってください、この痛みは絶えれないものではありませんので、、という感じです。

手術時間は今回は止血込みで約2時間半でした。9年前は手術6時間+痛くない止血に1時間でしたから、、、、
やっぱり医学は格段に進歩しているのだなと思いました。

 

 

 

 

 

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