大人になれないオヤジたち

模型作例と模型工具について紹介するブログです。
現在は主としてガンプラをターゲットに改造工程を紹介しています。

カテーテルアブレーション体験記 第二章(3)

2018年03月04日 | カテーテルアブレーション

さて、入院二日目。いよいよ手術本番です。

病院の朝は早く、6時起床で、看護士さんが患者さんの様子をチェックして廻ります。
それが済むのが8時前、そこで朝食となります。
しかし私は朝9時スタートの手術でしたので、朝食は抜きです。間違って配膳されないように、「絶食」の札がベット脇にかけられていました。

私は朝食の代わりにこの時点で点滴が開始されます。その前に手術着に着替えます。
何の点滴か分かりませんでしたが、おそらく手術中にアブレーションで血栓が出来ないように、血をサラサラにする薬ではないかと思われます。

点滴が始まったくらいで、付き添いの妻が病院にやって来てくれました。でも余りゆっくり話す時間もなく手術室に移動だと言われます。
ただ元気ですので、点滴システムをコロコロ押しながら、自分で歩いていきます。
ただしメガネはかけられませんので、視力0.3の私には折角手術室に入っても、今一つ全体がぼんやりとしか見えないのが残念なところです。
9年前も同じ状況なので、手術室が刷新されていたのかどうかが今一つ良く分かりませんでした。
当時もかなり最新鋭の手術室だなと思った記憶がありますので、大きく変わっていないような気もしますが、オペレート様の大きな液晶モニターが2面あったのですが、これは昔はなかったなと思った程度でした。

そして自ら手術台に上って座ります。こちらは9年前と同じく、固めのシートなのですが非常に良くできていて腰にフィットします。
これから受ける手術の恐怖を考えると、緊張は最高潮ですが、そんな中でも、このシートは腰に気持ちいいなと思えるくらいにとにかく気持ちが良いのです。
手術台の上では手術着は脱ぎます。よって一旦丸裸になります。手術室は暖かくはないので、これは非常に寒いです。
しかし直ぐにテーピングされたり、シートで包まれたりしますので、直ぐに丁度良い温度になります。
さらに顔の周辺にジグが置かれて、その上からシートを被せられますので、全く周囲を見る事は出来なくなります。

そして間髪入れずに首元に局所麻酔注射が打たれます。で、打った直後に、グッとカテーテルが入ってきます。
あれ、前回手術より痛いぞ!!っと焦ります。正確に言うと前回と痛みの種類異が違います。
カテーテル挿入時は麻酔をしていても結構痛いのです。
前回は刺されるような切られるような刺激系の痛みでしたが、今回は傷口を思いっきり押されるような激しい鈍痛を感じます。
でも一瞬です。うっ!っと一声上げれば終わります。痛みは持続はしません。


そしてここからが、本番!カテーテルがずぶずぶ入ってくる恐怖の感覚が、、、、、、ん?ん?ん?
シュシュシューっとカテーテルを入れていく音がするのだけれども、何の感覚もありません。
準備しているだけかな?と思ったのですが、この時既に首からのカテーテルは入れ終わっていたのでした。

「次、鼠蹊部に麻酔を打ちますね~」と言われて、直ぐに鼠蹊部にカテーテルが入ってくる激しい鈍痛が!
「痛たた!」っと声が出てしまいます。「痛いけどちょっと頑張ってね~」と声をかけられます。
でもこれも一瞬。ちょっと追加で麻酔して~と指示が飛びます。
もう一回グッとカテーテルが入ってきます。追加麻酔は差したときの痛みがなかったので、麻酔効いているはずなのに痛いな、、と思っていると、、
「それじゃあ追加打ちま~す」と、、、おいおい、先に追加打ってから2本目入れて欲しいなぁ、、と思いながら冷や汗がどっと出ます。

そしてまたシュシュシューっと音がします。身構えますが、、、、、、ん?ん?ん?何の感覚もありません。
しかし急に心臓の中ほどで、血流を逆らうような、ムラムラとした動きを感じます。お!カテーテルが来てる!!

こ!これは凄い!!!!
ここで私は9年間の医学の進歩に感激をしていました。

9年前のカテーテルアブレーション手術で、術中何が一番大変かと言うと、このカテーテルが血管の中を進んでいくときの感覚だったのです。
痛点を持たない血管に物を入れても痛くはありません。でも非常に不快な違和感、血流が大逆流するような嫌な感覚がします。
そして、カテーテルが血管の曲がった部分で壁に当たると、背中をハンマーで殴られた様な衝撃と痛みが全身を走るのです。
そして術後もその感覚は何度も鮮明に、リアルにフラッシュバックされます。このフラッシュバックは数日続き、夜はうなされるし、昼もフラッシュバックが起きると動けません。
何もしていないのに何度も手術を受けているような間隔と痛みを追体験することに苦しむのです。

でも、今回の手術ではその覚悟していた感覚が、「皆無」なのです。これが9年間での医学の進歩です。
痛いのは最初に入れる1秒だけです。それを3回我慢すれば、その後カテーテルを心臓に入れるまでの間はほぼ無痛どころか感じることすら出来ません。

心臓に入った後、検査とアブレーションが始まりますが、その際は心臓内をカテーテルが動くたびに、感覚は伝わります。
でもムラムラと血流の逆流感を少し感じる程度で、まったくなんていうことはありません。不快感も殆どありません。
あっ動かしたな、、、という程度です。

これは今回は楽に済むのか??と少し期待しながら、手術は進んでいきます。

 


 

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