怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

難民のバス運転手

2016年10月07日 | カテゴリー分けするのに飽き
最寄のバス停から乗ったバスは、某大企業A社午後出社社員のために運行されているが、一般市民も利用していい。
乗り込むと、運転手が「A社行きですよ、いいですか?」とわざわざ一人ひとりの乗客に確認していたので、こいつは勤務初日なのかとちょいと不安になった。
「私は『工業地帯前』で下車します」と答えたら、彼は聞き返すので、もう一度言い直した。
まだわかっていなかった様子なので「降りる手前で声をかけます」とゆっくり言った。
「機械が壊れているものでね」
運転手はそういって、真っ暗な画面の機器を指差した。可愛そうに、初日に故障なんて、運が悪すぎる。
でもね、ここはドイツ、何でも故障するのよ~。自動扉が閉まらないことなんてしょっちゅうなのよ、直せる?
浅黒い肌の彼は、もしかしたら難民かもしれない。
事業所各所で難民を雇用しなければならない義務があるらしく、知人友人にその様子を聞いている。
ほとんどドイツ語ができないのにスーパーのレジに配置された難民がいて、そこで働いていた知人は即行退職した。
大企業A社では200人の難民雇用のため、それまで働いていた200人を解雇した、とも聞いている。
どこまで本当の話なのか疑わしいが(こうした話をする人は難民を毛嫌いしているから)どこかで難民を働かせなくてはならないのは実情だろう。

さて、あと数百メートルで下車するバス停、というところで運転手に声をかけた。
「次のバス停で下車します」
すると、なんと、彼はバスを停車させて私に聞き返した。
「なんですって?」
驚いたのは私だ、どうしてバス停でも信号でもない場所で車を停車させる!?
「ここではありません!」
そしてさらにゆっくり、
「わたしは つぎの ばすていで おり ます」
という具合で言った。

運転手には外国人が多く、すでに私も慣れている。
携帯電話でどこかの言葉で楽しそうに会話しながら運転する人も多い。(すげーっ)
たまに、バイエルン方言丸出しの運転手もいたりするが、とても珍しいので感心したりする。

バスターミナルの有人バスチケット販売所が閉鎖された。
 
ベニヤ板でいささか乱暴に閉じているのが、侘しい印象だ。
 
その侘しい印象をさらに増長させる、きれいな身なりの高齢婦人のゴミ漁り。
難民らしき人がゴミ漁り(デポジットつきのペットボトルやガラス瓶集め)をしているのを見たことがない矛盾。



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