リーメンシュナイダーを歩く 

ドイツ後期ゴシックの彫刻家リーメンシュナイダーたちの作品を訪ねて歩いた記録をドイツの友人との交流を交えて書いていく。

305. 17回目のドイツ旅行(33) 憧れのビーゼルバッハへ

2023年02月16日 | 旅行

▶今日はビーゼルバッハの小さな礼拝堂を訪ねました。



可愛らしいたたずまいのフランツ・クサーヴァー礼拝堂(教会・修道院㊵)

 

◆2022年10月4日(火曜日)6592歩
 今日訪ねるビーゼルバッハは今回の旅でもメインの目的地の1つでした。アウクスブルクからバスで行けることはわかっていたのですが、地図上ではバス停からの距離がつかめず不安でした。どのバス停で下りるのかも確信が持てなかったので、ここは運転手さんに聞くしかありません。ホテル横のバスターミナルは工事中で小さく、ビーゼルバッハ行き506番のバス停は見つかりましたが、チケット売り場は見つかりませんでした。ようやくターミナルから見ると裏側に当たるプレハブの建物が、表通りから見たら REISE ZENTRUM だったことがわかりました。慌てて入って見ると、ここも人手が足りずに長い列が全然進んでいかないのであきらめました。これも運転手さんに聞くしかありません。

 9時11分の発車時刻ギリギリまで若い運転手さんは外で朝食を食べ、タバコを吸い、ようやく扉を開けて改札開始。2人で1日乗れる券が欲しいこと、ビーゼルバッハの教会に行きたいことを伝えると、下りるときは知らせるからと言いながら AVV Tarif のチケットを発行してくれました。17.6ユーロはバス代としては高い気もしました。ヴュルツブルクの市内一日券は6.4ユーロでしたから、しばらく「???」が頭の中を巡りました。でもまぁ、それぐらい遠いのだろうし、午後は市内を回るのに使えるからと思い直しました。結果的に、こうしたお得チケットもバスで普通に買えるということを学びました。

 バスはようやく発車です。市内を抜けて高速道路に出、約40分走って Bieselbach Staatstraße, Horgau でバスを止めると、運転手さんが私たちに「ここだよ」と合図してくれました。これだけ郊外を走ったのだからバス代も納得です。
 このバス停からは緑の草原が広がり、左手に鱒の養殖場がありました。緑の草地を鳥が歩いています。砂利を敷き詰めた道はコロコロを引っ張るのに大変でしたが、空気は爽やかでお天気も良く、ポリングに次いで気持ちの良い場所でした。確かに昨日の電話で聞いたとおりバス停からの距離もそう遠くはなく、じきに小さなお堂が見えてきました。横幅(下の写真)も奥行(トップ写真)もご覧の通り。可愛らしいたたずまいはケンプテンのマリア礼拝堂を思い出させます(今考えたらあちらも教会というより礼拝堂とした方が正しかったのかもしれないと気づき、修正しておきました)。







ようやくたどり着いたフランツ・クサーヴァー礼拝堂(教会・修道院㊵)


 礼拝堂の中に入ると小さなビーゼルバッハ祭壇がありました。この祭壇を設置するときの写真や解説など、三津夫が貴重な写真を写していました。最後に三津夫が階段で2階に上がって撮影したという堂内全体の写真を載せておきます。









手前の壁の聖パンタレオンは手を頭の上に乗せて釘打たれています。(写真:上の3枚は緑 4枚目は三津夫)


 2枚目の写真で敢えて部分拡大写真を載せたのは、子どもが腕に抱えているのが
犬なのかライオンなのかと不思議に思い、ライオンだとしたらリーメンシュナイダーのライオンよりずっと実物に近いことから「マウホはライオンを見たことがあるのかしら」と感じたからです。また中央シュライン両脇の柱がこのように不思議な雰囲気の王様や王子様の半身像で取り囲まれているのを見たのも初めてで、マウホがそれほど独創的な彫刻家だったということなのか、はたまた注文者が独創的な人だったのかと興味が湧いたのでした。

 

▶午後はアウクスブルクの市内巡りです。

 直行でアウクスブルクに戻るバスは50分ほど待たなくてはなりません。どこかに喫茶店でもないかと見回してもそれらしき建物もなく、ようやく見つけた村の人に声をかけてみたら「ここにはないね」と苦笑いされました。仕方がないのでバス停までゆっくりゆっくり戻り、バスを待ってアウクスブルクの町に戻りました。
 今日はトラムも乗り放題。中央部に出てまずは簡単な昼食を取り、昨日閉館だった聖アンナ教会(教会・修道院㊶)に入ってフッガー礼拝堂や小天使たちにも挨拶をしてきました。



「フッガー礼拝堂」ハンス・ダウハー 1512/1518/1525~28 聖アンナ教会(教会・修道院㊶)


 このあともアウクスブルク大聖堂(教会・修道院㊷)、聖アフラ教区博物館(美術館・博物館㉑)、聖ウルリッヒ聖アフラ教会(教会・修道院㊸)も回ったのですが、ここでの発見は教区博物館内にマウホの「アレクサンドリアの聖カタリナ」という女性像があることでした。マウホ独特の優しいお顔の女性像でしたが大分損傷が激しく、左手親指も欠けてしまっていました。

 ホテルに戻るときに隣の郵便局で切手を買い込んで残っていた絵はがきに貼り、お世話になった方へのお礼のハガキを出すことができました。そして例のコンビニで美味しかった林檎やバナナ、サンドイッチを買い込んで夕食。ここで買った林檎のすべてがとても美味しかったのが印象的でした。美味しさ100%って滅多にありませんから。


 明日はオーストリアのウィーンに行きます。途中でチェコまで日帰りの旅をする予定なのでチェコのお金も両替しなければなりません。今度のアパートではちゃんとお料理できるのかどうか、心配は尽きませんが、ワインをコップ半分ほど飲んで床に就きました。
 今日はそれほど歩いたわけではないのに左足に痛みの筋が張り、帰国したら鍼に通うしかないかなと思うようになりました。

※このブログに掲載したすべての写真のコピーをお断りします。© 2015-2023  Midori FUKUDA

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