Reiko's Travel 記事と現在の英国事情

在英51年、2020年7月未亡人になって以来、現在英国事情と過去の旅行の思い出を記載。

オープン・ガーデン (Open Garden)

2014-09-02 19:41:50 | ロンドン周辺

 

6月14,15日はオープン・ガーデンと呼ばれる日頃一般庶民が目につくことのない閉ざされた庭が一般公開された。友達が早めに申し込んでおいてくれたお陰で15日日曜日にロンドンのシティと呼ばれる金融の中心地の庭を見て歩くことになった。

この日はガイドのおばさんが1時間のツアーでシティに散在する小さな庭を案内してくれた。10年前は私もこのシティの中で働いていたから、ほとんどの庭を知っている。古い崩壊した教会をそのままにして草花を茂らせているところは昔働いていた会社の裏。

 

 

 

17,18世紀は英国が海外に植民地を持って色々珍しい植物や果物を輸入していた。その中でもパイナップルは特別高く、ロンドンの裕福な人たちがパーティを開くときに飾ったものだとのこと。それ以来自分の富を見せびらかすためにパイナップルの石像が飾られるようになったという。

テームズ川を挟んで反対側には17世紀に活躍したシェークスピアのグローヴシアターがある。ここは2000年祭を記念して再建された藁葺き屋根の芝居小屋で17世紀にはこの辺りに建っていたものらしい。シティの中の小さな庭にはシェークスピアの友人でありまた出版元でもあった二人の記念碑が立っている。彼らがいなければシェークスピアが有名になることはなかったであろうと言われている。

 

  

 

ロンドンはローマ人によって作られた街で、今でもシティのあちこちに遺跡が残っている。この半壊の壁は2000年近くも建っているローマの壁でこんな大都市のどまんなかにこのような荒れ果てた遺跡を保存しているのもさすが英国ならこそ。

10年前私が働いていた時はセント・ポール大寺院の近くにあった日系の大会社は、数年前にテームス河ベリに新しく巨大な会社を新築して会社の6階の屋上ガーデンを作っている。この庭が一般公開されウイークエンドの2日間で数千人の入場者があったという。

この屋上からはロンドン橋とタワーブリッジがしっかり見え、対岸のグローブシアターや2000年を目指して作られたミレニアム・ブリッジなどもすぐ近く。

 

 

  

 

  

 

屋上の野菜畑では会社の職員が働いていて、収穫された野菜は会社の職員食堂に供されるという。別の階の屋上では蜂も飼っていて一週間に一度は猛禽類のトビを放してハトなどが近寄るのを防いでいるとのことだ。この日はそんなツテからみみずく、ワシ、ふくろうなどを展示していた。ふくろうはまだ数ヶ月の赤ちゃんで産毛が抜けきっていない。

このモダンな鉄筋とガラスで出来た屋上ガーデンが今日のハイライトだった。

 

 

屋上ガーデンで持っていったお弁当を開き次は急いでテームス河沿いのテンプルにあるインナー・テンプル・ガーデン(Inner Temple Garden )とミドル・テンプル・ガーデン(Middle Temple Garden)を見に行った。こんな街の中心地に3エーカの静寂な庭があることなど知らなかった。インナー・テンプル・ガーデンは12世紀に作られたもので有名なバラ戦争はこの庭から発祥した歴史のあるものだそう。両方の庭とも広い芝生と周りをカラフルな花々で縁取られて素晴らしかった。

 

 

 

この2箇所の庭を見終わったのは4時過ぎ、あと1時間を有意義にと歩いていけるところを探して行ったところがリンカーン・イン・ガーデン(Lincoln's Inn Garden)急いで行ったが着いたのが4時半、ブローシャーには5時に閉まると書いてある。ところが門前でもう閉まったと言われ、がっくり。友達の一人が ”私達この庭を見たくて日本から来たのよ” と言ったのでかわいそうに思ったものか、入れてくれた。

花壇はあまり大きくなかったが周囲の建築物と広い手入れされた芝生は素晴らしい。15世紀に建立されたもので歴代の首相が住んでいたという。

 

 

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