A: 犬がいなくなっちゃったんだ。My dog has gone somewhere.
B: 新聞に広告を出したら?Do you advertise for the dog on a newspaper?
A: 犬は字が読めないよ。But dogs can't read.
《感想1》
犬は字が読めない。広告を出しても、犬たちが、いなくなった犬を探してくれない。困ったものだ。
《感想2》
なぜ犬は字が読めないのか。例えば、字によって異なる匂いがすれば、字の差異を犬は識別するだろう。
《感想3》
その場合、字が識別できても、それらの字は、《匂いのある一定の形》であって、その形が、《別の対象を指し示す記号》ではない。つまりその形は、字でない。
《感想3ー4》
つまり犬は、記号を理解しない。これについて、以下、もう少し、見てみよう。(実は、犬は記号を全く理解しないのでなく、犬が理解する記号もある。犬は、《形の差異としての記号》を理解しない)
《感想4》
条件反射の場合、犬にとって、ベルの音は、餌の記号になる。だが例えば、《「犬」の字》が《現実の犬》の記号になることはない。
《感想4ー2》
犬の関心を引く対象(Ex.餌、Ex.飼い主)については、犬は、記号(記号関係)を理解する。
《感想4ー2ー2》
なお、飼い主の匂いは、飼い主の記号のように見えるが、飼い主の匂いは、飼い主そのものの一部で、記号でない。もちろん、遠く離れた飼い主の匂いは、飼い主を指示するから、記号であるともいえる。ただし、ここでは、記号と記号が指示する対象との因果的or部分全体的or類似的or機能的or目的(意図)結果連関がある場合は、記号と定義しない。(Ex. 煙と火、Ex. 飼い主の匂いと飼い主、Ex. 木の絵と木、Ex. 蛇口と水、Ex. 設計図と建物)
《感想4ー3》
《形の差異(字)》が、《それと全く無縁で、一部をなすこともない別の対象》を指し示す場合(Ex. 《「餌」いう線で描かれた一定の形である字》と《餌そのもの》)、犬が、《形の差異(字)》を《対象》の記号として理解することはない。
《感想5》
一方で《音》(《形の差異(字)》は犬には無理だ)、他方で《犬が関心を持つ対象》については、記号関係が成立する。一方で《ブザーの音》、他方で《餌》(あるいはEx. 《飼い主》)なら記号関係が成立する。(条件反射)
《感想5ー2》
なお記号関係は、どちらが記号で、どちらが指示される対象かは、入れ替わる。ベルは餌の記号とされるが、餌はベルの記号である。関心を持たれる側が、普通、対象と呼ばれる。例えば餌に関心が持たれるので、餌が対象となり、ベルは記号となる。逆なら、ベルが対象となり、餌が記号となる。
《感想6》
ここまでの議論では、対象と意味を区別していない。「対象」は、普通、「対象意味」として現れるので、これまでの「対象」の語は、「対象意味」のことである。(対象と意味の差異については、別論が必要だが、今は、論じない。)
B: 新聞に広告を出したら?Do you advertise for the dog on a newspaper?
A: 犬は字が読めないよ。But dogs can't read.
《感想1》
犬は字が読めない。広告を出しても、犬たちが、いなくなった犬を探してくれない。困ったものだ。
《感想2》
なぜ犬は字が読めないのか。例えば、字によって異なる匂いがすれば、字の差異を犬は識別するだろう。
《感想3》
その場合、字が識別できても、それらの字は、《匂いのある一定の形》であって、その形が、《別の対象を指し示す記号》ではない。つまりその形は、字でない。
《感想3ー4》
つまり犬は、記号を理解しない。これについて、以下、もう少し、見てみよう。(実は、犬は記号を全く理解しないのでなく、犬が理解する記号もある。犬は、《形の差異としての記号》を理解しない)
《感想4》
条件反射の場合、犬にとって、ベルの音は、餌の記号になる。だが例えば、《「犬」の字》が《現実の犬》の記号になることはない。
《感想4ー2》
犬の関心を引く対象(Ex.餌、Ex.飼い主)については、犬は、記号(記号関係)を理解する。
《感想4ー2ー2》
なお、飼い主の匂いは、飼い主の記号のように見えるが、飼い主の匂いは、飼い主そのものの一部で、記号でない。もちろん、遠く離れた飼い主の匂いは、飼い主を指示するから、記号であるともいえる。ただし、ここでは、記号と記号が指示する対象との因果的or部分全体的or類似的or機能的or目的(意図)結果連関がある場合は、記号と定義しない。(Ex. 煙と火、Ex. 飼い主の匂いと飼い主、Ex. 木の絵と木、Ex. 蛇口と水、Ex. 設計図と建物)
《感想4ー3》
《形の差異(字)》が、《それと全く無縁で、一部をなすこともない別の対象》を指し示す場合(Ex. 《「餌」いう線で描かれた一定の形である字》と《餌そのもの》)、犬が、《形の差異(字)》を《対象》の記号として理解することはない。
《感想5》
一方で《音》(《形の差異(字)》は犬には無理だ)、他方で《犬が関心を持つ対象》については、記号関係が成立する。一方で《ブザーの音》、他方で《餌》(あるいはEx. 《飼い主》)なら記号関係が成立する。(条件反射)
《感想5ー2》
なお記号関係は、どちらが記号で、どちらが指示される対象かは、入れ替わる。ベルは餌の記号とされるが、餌はベルの記号である。関心を持たれる側が、普通、対象と呼ばれる。例えば餌に関心が持たれるので、餌が対象となり、ベルは記号となる。逆なら、ベルが対象となり、餌が記号となる。
《感想6》
ここまでの議論では、対象と意味を区別していない。「対象」は、普通、「対象意味」として現れるので、これまでの「対象」の語は、「対象意味」のことである。(対象と意味の差異については、別論が必要だが、今は、論じない。)