DIARY yuutu

yuuutunna toki no nikki

「夢の歌 14」(1969年)ジョン・ベリマン:”私の核心でありながら、彷徨う亡霊の私(私の中の私)”は、自ら遠い所へ去り、絶望するおどけ者の私がここに残る

2017-09-30 20:11:51 | 日記
 Dream Song 14
           John Berryman(1914-1972)

Life, friends, is boring. We must not say so.
After all, the sky flashes, the great sea yearns,
we ourselves flash and yearn,
and moreover my mother told me as a boy
(repeatingly) ‘Ever to confess you’re bored
means you have no

人生は、諸君、退屈だ。私たちは、そう言ってはならない。
なにしろ、空がきらめき、大いなる海が思い焦がれ、
私たち自身がきらめき、思い焦がれ、
さらにその上、母が少年の私に
(繰り返し)「仮にも退屈だと告白するのは
お前が心の力量を持たないことを意味する」と言った。

Inner Resources.’ I conclude now I have no
inner resources, because I am heavy bored.
Peoples bore me,
literature bores me, especially great literature,
Henry bores me, with his plights & gripes
as bad as achilles,

私は今、私には心の力量がないと結論する。
なぜなら私はひどく退屈だから。
人々が私を退屈させる、
文学が私を退屈させる、特に大文学、
ヘンリー(もう一人の私)が私を退屈させる、彼は苦境と不平ばかり、
アキレスのようにひどい。

who loves people and valiant art, which bores me.
And the tranquil hills, & gin, look like a drag
and somehow a dog
has taken itself & its tail considerably away
into mountains or sea or sky, leaving
behind: me, wag.

ヘンリー(もう一人の私)は人々を愛し、雄々しい文学を愛する、ただしこれは私を退屈させる。
そして静寂な丘が、またジンが、退屈なものに見える。
そしてなぜかある犬が
自分自身とその尻尾をはるかに遠い
山か海か空かへ運んで行ってしまい、
後に残ったのが、私、おどけ者。

《感想1》
人生が、退屈だ。(詩人はひそかに絶望する。)
同時に、空がきらめき、大いなる海が思い焦がれ、私たち自身がきらめき、思い焦がれる。(だからこそ、詩人のいっそうの絶望!)
母が、少年の日、私に、さんざん言った。「退屈は、あなたの才覚(心の力量)不足!」(詩人は、絶望が自身の心の内奥に由来すると知る。)

《感想2》
私には才覚(心の力量)がない!
だから、私はひどく退屈する。人々が退屈、文学も退屈、特に大文学。ヘンリー(もう一人の私)も退屈。ヘンリーは苦境と不平ばかり。
他者が退屈、虚構世界も退屈、自分自身(ヘンリー)も退屈。(詩人の絶望に、逃げ場がない。)

《感想3》
もちろん、ヘンリー(もう一人の私)は人々を愛し、雄々しい文学を愛する。(だが雄々しい文学は退屈。)
静寂な丘も、ジンも、退屈。(詩人はアルコール中毒だった。)
深い絶望だ。自然(静寂な丘)も、人々(社会)も、人工物(文学)も、詩人を救わない。(退屈!)

《感想3-2》
ある犬が、自分自身とその尻尾を、はるかに遠い、山か海か空かへ運んで行ってしまった。
後に残ったのが、私、おどけ者。
「ある犬」は、私であって私でない者、私の中の他者の私。
その他者の私(ある犬)は、ヘンリー(もう一人の私)でない。
その他者の私(ある犬)は、私の核心でありながら、彷徨う亡霊の私。
今や、私は、核心を失い、残るのは、絶望するおどけ者の私。

《感想4》
“私の核心でありながら、彷徨う亡霊の私”(私の中の私)は、自ら遠い所(山か海か空か)へ去り、絶望するおどけ者の私が、ここに残る。
詩人は、アルコール中毒で、自殺した。
合掌。
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「毛を刈られる羊」A sheep that is sheared(321)『イソップ寓話集』岩波文庫:目的をはっきりさせて、技術・手段を適用すべきだ!

2017-09-29 19:57:51 | 日記
毛を下手(ヘタ)に刈られて、ひどく痛いので、羊が、刈り手に言った。A sheep was unskillfully sheared by a man and felt much pain. Therefore, the sheep said to the man.
「毛が欲しいのなら、もっと上手に刈ってください。肉が欲しいのなら、一瞬で殺し、ちびちび苦しめるのは、よしてください。」" If you want wool, you should skillfully shear me. If you want mutton, you should kill me in a moment so as no to make me continuously painful."
教訓:下手に技術を適用する人に、この話は、うまく当てはまる。Lesson: This story is right about a person who applys unskillfully a bad technique.

《感想》
目的をはっきりさせて、技術・手段を適用すべきだということ。
羊なら、毛を求めるのか、肉を求めるのかで、羊に適用する、技術・手段が、全く異なる。
中途半端に、毛も肉も両方求めるのは、不適切である。
「二兎追う者は一兎をも得ず」だ。
例えば、「リスクが小さく、利益(リターン)も大きい」という「二兎追う」ような金融商品はない。
カネの運用は、結局、安全(低リスク)か、利益(高リターン)か、いずれかの選択だ。
つまり、ハイリスク・ハイリターンか、ローリスク・ローリターンか、いずれかだ。
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日本の全5011万世帯の年間所得金額の分布:多くの世帯(日本の3/4の世帯)は生活が大変だ!

2017-09-29 18:54:43 | 日記
厚生労働省『グラフで見る世帯の状況』(H26)(H25年、国民生活基礎調査の結果にもとづく)を読む。 (続)

日本の全5011万世帯について、年間所得金額の分布は次の通りだ。(※「低」、「中」、「上」所得層の分類は評者による。)
(a) 「低」所得層19.4%、972万世帯
100万円未満6.2%、311万世帯
100万円以上13.2%、661万世帯

(b) 「中の下」所得層13.3%、666万世帯
200万円以上13.3%、666万世帯

(c) 「中の中」所得層40.5%、2028万世帯
300万円以上13.2%、661万世帯
400万円以上11.0%、551万世帯(中央値432万円)
500万円以上9.0%、451万世帯(平均値532万円)
600万円以上7.3%、365万世帯

(d)「中の上」所得層、15.5%、782万世帯
700万円以上6.5%、326万世帯
800万円以上5.2%、266万世帯(所得金額900万円以上総計15%、756万世帯)
900万円以上3.8%、190万世帯

(e) 「上の下」所得層、6.5%、325万世帯
1000万円以上3.0%、150万世帯
1100万円以上2.0%、100万世帯
1200万円以上1.5%、75万世帯

(f) 「上の中」所得層、3.8%、190万世帯
1300万円以上7階層をまとめて3.8%、190万世帯

(g) 「上の上」所得層、1.0%、50万世帯
2000万円以上1.0%、50万世帯

《感想1》
(1)高齢者・若者の「単独世帯」の大部分および「ひとり親と未婚の子のみの世帯」の大部分は、「低」所得層(年間所得200万円未満)
①「単独世帯」が26.5%、1328万世帯(うち高齢者が573万世帯)ある。若い単独世帯も多い。高齢者の単独世帯の大部分、および若い単独世帯の大部分が、所得200万円未満と思われる。
②「ひとり親と未婚の子のみの世帯」(“母子世帯”が多い)が7.2%、361万世帯ある。彼らの多くが、所得200万円未満と思われる。
③年間所得200万円未満(月所得17万円未満)は、「低」所得層に当たるだろう。(19.4%、972万世帯)

(2)高齢者の「夫婦のみの世帯」の大部分は、「中の下」所得層(年間所得200万円以上300万円未満)
④「夫婦のみの世帯」が、23.2%、1163万世帯ある。このうち高齢者夫婦551万世帯は大部分が、年間所得200万円以上300万円未満だろう。
④-2 年間所得200万円以上300万円未満(月所得17万円以上25万円未満)は、「中の下」所得層と言える。(13.3%、666万世帯)

(3)「夫婦と未婚の子のみの世帯」・「三世代世帯」は大部分「中の中」所得層(年間所得300万円以上700万円未満)
⑤「夫婦と未婚の子のみの世帯」(29.7%、1488万世帯)および「三世代世帯」(6.6%、331万世帯)は、大部分が、「中の中」所得層だろう。
⑥年間所得300万円以上700万円未満(月所得25万円以上58万円未満)は、「中の中」所得層と言える。(40.5%、2028万世帯)

(4)年間所得金額による「低」所得層、「中」所得層、「上」所得層の分類(全5011万世帯)
(a)「低」所得層(200万円未満)19.4%、972万世帯
(b)「中の下」所得層(200万円以上)13.3%、666万世帯
(c)「中の中」所得層(300万円以上)40.5%、2028万世帯
(d)「中の上」所得層(700万円以上)、15.5%、782万世帯
(e)「上の下」所得層(1000万円以上)、6.5%、325万世帯
(f)「上の中」所得層(1300万円以上)、3.8%、190万世帯
(g)「上の上」所得層(2000万円以上)、1.0%、50万世帯

《感想2》
⑦生活は多くの世帯が大変だ。「低」所得層・「中の下」所得層・「中の中」所得層(年間所得700万円未満)が、合計73.2%だ。日本の3/4の世帯が、つまり多くの人が、つましく、賢く、やりくりして、暮らしている。
⑦-2 特に子女を、大学・専門学校に進学させると、1人年平均、200万円程度かかるなど、大変な負担だ。
⑧生活感覚的に、経済的・家計的に少し余裕があると思われるのは、「中の上」所得層(700万円以上、1000万円未満)15.5%だ。
⑧-2 「上の下」所得層(1000万円以上、1300万円未満)6.5%は、家計的に余裕があると言える。
⑨「上の中」所得層(1300万円以上)3.8%は、かなり金持ち的だ。
⑨-2 「上の上」所得層(2000万円以上)1.0%ならば、上層・金持ちと言ってよいだろう。

《感想3》
⑩金持ちになる理由は、色々ある。
(1) 金持ちになる理由1:親に、財産・カネがあること。これは本人の努力・能力でない。つまり生まれつき運が良い。大企業の子女、財産家・土地持ちの子女、自営業主の子女、中小企業主の子女、知識人の子女などは、生まれながらに強運である。
(1)-2 また、彼らは、上層階層のネットワークがあるので、これを利用できることは、カネを稼ぎ、地位を高めるために、極めて重要だ。

(2) 金持ちになる理由2:本人の努力。
(2)-2 ただし進学については、親にカネがないと塾・予備校に行けない。知識人の子女は、家庭環境的に有利。
(2)-3 もちろん、所有する会社の発展、あるいは社員としての出世には、本人の努力・才覚が不可欠だ。
(2)-4 親に、財産・カネがない子女は、本人が、上層階層のネットワークに食い込む努力が必要だ。

(3) 金持ちになる理由3:生まれながらの能力。
(3)-2 ただし、能力が開花のためには、親に財産・カネがあると、圧倒的に有利だ。
(3)-3 もちろん、能力は辛抱強く努力し、磨けば、人並みあるいはそれ以上に伸びる。諸技術・技能・諸経験の習得は、金持ちになる、つまり成功するために不可欠だ。「芸は身を助ける」と言う。
(3)-4 能力と言っても、様々な能力があり、世間で成功するための能力は、極めて多様だ。当然、学校の成績だけが能力の証明ではない。

(4) 金持ちになる理由4:社会的・時代的背景。
(4)-2 例えば、高度経済成長期は、大企業が発展し、自営業主・中小企業主は成功し、能力・学歴・「芸」が有効に生かされる社会・時代だ。
(4)-3 経済衰退の時代は、大企業が発展せず、自営業主・中小企業主は苦労し、能力・学歴・「芸」も生かすチャンスが少ない社会・時代だ。

《感想4》
⑪社会階層が固定する時代における不公平。
(5) 経済衰退の上に、非正規雇用が増大するなど、社会階層が固定する時代には、財産・カネを持たない親のもとに生まれた子どもが、成功し金持ちになるチャンスは、極めて減る。不公平な時代だ。
(5)-2 本人の努力・能力にもとづかない理由で、例えば、財産・カネを持つ親のもとに生まれたという理由で、競争の勝敗が決まるのは、フェア=公平でない。公平を目指すべきだ。
(5)-3 ただし急激な変更は、社会に激しい対立を生むので、漸進するのがよい。
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「終り良ければ、悪いよりマシ」

2017-09-29 00:47:22 | 日記
(1)
「終り良ければ、全て良し」と言う。
君、本人だけのことなら、苦渋の人生でも、君の終りが良ければ、つまり平穏なら、過去を忘れてよい。
しかし、他人がかかわると、そうはいかない。
和解に至らず残ったままの他人の恨み、敵意、憎悪は、君個人の終りが良くても、消えない。
もはや、今、和解は期待できない見通し。
彼らが君を忘れるか、または彼らが死ぬまで、君の人生が「全て良し」にはならない。
「終り良ければ、悪いよりマシ」というだけだ。
(2)
もちろん、君個人の終りが良く、また他人とも和解し、彼らの恨み、敵意、憎悪もついに消えたならば、「終り良ければ、全て良し」である。
しかし、こんなことはあり得ない。
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出現する欲望には、節度が大切だ

2017-09-28 19:33:05 | 日記
君の世界にいつも欲望が出現し、君は欲望を充足させたいと思う。Desires always appear in your world, and you intend to satisfy them.
繰り返しだ。You do so again and again.
懲りない。You never stop doing so.
あきれてしまう。You are hopeless at yourself.
これを、業(ゴウ)、つまり宿命的行為と呼ぶこともある。Such a behavior of yours can be called gou (karma), that is, a fated behavior.
節度が大切だ。It is important for you to be moderate.
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