懐かしのバレエ

バレエ、パフォーミングアーツ等の感想、及び、日々雑感。バレエは、少し以前の回顧も。他、政治、社会、競馬、少女マンガ。

家で見るのも

2021-12-22 09:49:34 | バレエ
2月に東京バレエ団のブルメイステル版「白鳥の湖」上演予定があり、
行きたいような、でも北京五輪の時期で、どうなるかな。

それ以外は直近で予定なし。

今年はバレエも映画も、あるいはもっと言うと、会食・旅行も総崩れで、結局大人しく、自粛というか、出不精に12月中旬まで終始した。
でも、バレエ鑑賞というと、ネットで見られる公演映像が充実していて、結構なものを幾つも見た。

舞台立つ人々は大変な状況と思うけど、自分ら観る側は、家でバレエ見てもそれなりに充足がある。

いやほんと、今年は随分色んなバレエ映像を見たけれど。

その中で、2000年代初頭の、ボリショイバレエ、長らく出ていたグリゴローヴィチがボリショイに帰ってきて、改定新版の「白鳥の湖」をやる事になり、その歴史的初演。
まさかこんなのを見られるとは思ってなかった。

この舞台、私的には、観に行くかもしれなかった舞台で、結局旅行計画がとん挫して、やめてしまったもの。
画質が良くないのが残念だけど。

プリマは、マリインカから移籍したヴォロチコワ。

贅沢を言えば演技がマリインカ風で、もっとボリショイ的に本格的な演技の方が好みとか、ポールドブラがもう少し繊細でもいいんじゃ・・・とか色々あるけど、でも甘くすると、思ってたよりましだった。使いべりしてない、脚が高く上がって体力要りそうな厳しい振付を、それなりに大きな踊りで展開。グラチョーワとかよりは踊りのスケール感がボリショイ向きかもだった。
当時日本の新国立劇場でも、ヴォロチコワは「ジゼル」踊ってたけど、それより全然まし。ま、モスクワの公演だし、ボリショイのコーチ陣が間違っても不足ある踊りにはしないか。

当時は日本人的にはグラチョーワはどうしてたのかな?とかあったけど、キャストされてなかったような気がする(少なくとも第二キャストはステパネンコ)から、何らかの意味で出られる状態でなかったんだろうと想像した。

日本人はいつまでも日本の公演で好演したダンサーの面影を追ってしまうけど、グラチョーワはグラチョーワで、幾つか公演映像が上がっていたけど、日本公演の時と違って、ホームグラウンドで安心したような小粒な踊り。映像は有難いんだけど。ロミオとジュリエットなんか、自分がボリショイ日本公演の地方公演で見たグラのジュリエットの方が全然動きも上品できれいだった。(同公演で、東京公演の方のグラチョーワは、あんまりよくなかったのか、話題にならなかった。)

あと、マケドニアバレエか何かで、美人プリマのニーナ・カプツォーワの知らない版の「白鳥の湖」の映像の部分のもあって、日本じゃ彼女位だと白鳥では抜擢されそうにないけど、美しさは申し分ないので、何となく物語のオデット姫役としては、この位美人な方が、話に説得力が出るなあと思った。演出は彼女の演技力を活かしたものではあったが、良さはそこまでで、振付としてはそんなにどうこういうもんでもなかったが。カプツォーワの繊細な芸術性はよく出ていて、心を込めて踊っていた。

ヴォロチコワは、初演当時なら自分も褒めなかったと思うけど、今の時代に見ると、他に誰がいるのか考えると、この位踊れるプリマが出るだけでも有難いような気になる。
でも、その後のヴォロチコワは、
なんでああなっちゃったんだか。

報じられたことがほんとかどうかわからんけど、体重が多くなってボリショイの男性舞踊手たちが全員彼女とは踊らないといったとか伝えられて、結局マリインカのイワンチェンコが、その後ボリショイで彼女と白鳥踊ってる画像もあった。ついでに、ヴォロチーが、ボリショイ側と揉めてから、あとになってからヴォロチが性接待があったと言い出して、ますますトホホな展開に。

ヴォロチコワが上手く着地できなかった後、ボリショイバレエ団側はヴォロチコワ移籍の失敗を無駄にせず、この時の経験値を次のザハロワ移籍の時に生かしたんじゃないかな、って思ってる。
って、憶測なので、どうか分らんけど。
同じマリインカからの2番手プリマの移籍としては、ザハロワの方はヴォロチと違って大成功し、元のマリインカのトップ、ロパートキナをはるかに凌ぐ世界的名花として不動の名声と芸術的にも成功を得た、ような気がする。

一方のグラチョーワの主演のボリショイ公演の映像は、プリマより、脇とコールドと演奏が素晴らしいのが目立った。ヴォロチ主演の「白鳥の湖」改定新版初演の時のより、あきらかにコールドと脇と演奏が良い。
でも総合的には、演出意図とか、改定新版初演の公演の方が、作品のスケール感は味わえる気がした。

身体がサクサク動くヴォロチをちょびっと褒めたけど、当時のロシアの初演公演評は「これは王子の物語りである。』として、この作品の真の主役はジークフリート王子であることを解説し、そしてヴォロチコワのオデットオディールには否定的というか、「この作品はこの作品に相応しい白鳥姫を待っている』と言うような書き方だったと思う。

批評家がその後を予見したわけではないが、その後、ボリショイはザハロワを得てこの作品を成功させるに至った、と思う。

他にも、昔のだけじゃなく、新着系の舞台映像も色々で、ボリショイの新進プリマの「バヤデルカ」全幕や、白鳥その他もあって、なかなか、ネットのバレエ映像の世界って、見だすとエンドレスなのだった。

以上与太話、散漫書きなぐり失敬。

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