懐かしのバレエ

バレエ、パフォーミングアーツ等の感想、及び、日々雑感。バレエは、少し以前の回顧も。他、政治、社会、競馬、少女マンガ。

退団

2012-04-22 00:25:47 | バレエ
先月の話で恐縮ですが。

◆東京バレエ団のベテランバレリーナ、井脇さんが、3月末退団されたとのこと。
(遅れた話題ですみませぬ。)
26年在籍だそうで。絶句。本当にお疲れ様でした。

私が、井脇さんの名を覚えたのは、昔、彼女が、ギエム客演「眠り」で、カラボス役で出てた時あたりから、だったと思う。

でも、お若い時より、年齢を重ねてからの方が、なぜか舞台で、ずっと美系に見えた。
とりわけ、数年前のセミオノワ客演の「ドンキ」の時の、メルセデス役で、お顔も肢体も昔よりずっときれいで、それにいい女に見えて、不思議だった。

この時の堂々たる舞台姿も良かったが、それ以上に、マラーホフのガラでの、「牧神の午後」のニンフの演技(相手はマラーホフ)が、最も感動したかもしれない。主観的には、凄く心に響いた。
私は東京バレエ団に詳しくないので、(主役もあったのかとか、よく存じません。)
全幕物に欠かせない名脇役との印象が強いけど。

それ自体、立派なことだけど、反面、誰に限らず、やっぱり主役をやった方が得なのか・・・?、とか、自明のことだけど、複雑な思いもちょっとある。
円熟期は美貌と存在感が増し、輝きを増した典型のダンサーかと。舞台に立ち続けて、前よりも良くなっていけるのって、皆そうなりたいと願っていても、なかなかそうなれない人もいるから。凄いな~と思って、見るたびに良くなるのを不思議な思いで見ていた。

◆もう一人、新国立劇場のブログに、先に退団が報じられた寺島まゆみさん、慶事で退団との挨拶が出ていて、それは何より。
こういうおめでたいことも、ひっそりバレエ団のブログに出ているのも、よいなと。

寺島さんは、ドンキのヴァリとか、白鳥のルースカヤとか、良かった踊りは記憶に色々断片があるけど、退団と聞いて、即、思い浮かんだのは、わき役じゃなくて、主役の姫役。どこかのガラで見た、お姫様役の可憐なチュチュ姿と、端正で優雅な踊り。

脇役の時は、いつもプロポーションがいいのと、見ていて動きが気持ちいい踊りとか、そういう印象だった。ここの劇場の舞台は日替わりキャストで見てたから、同じ役でもその人によって、踊りの個性や性格の違いが現れるのが、いつも楽しい。寺島さんには、寺島さんの個性で、ルースカヤでの遠藤睦子さん(濃厚っていうのか・・・)と比べると、それぞれ、かなり印象が違って、どちらも好きだった。
(浮気男の言い草みたいだな・・)

◆外人ゲスト目当てで行く私のような不埒な観客の記憶に、語れるほど残ったのは、舞台に光るものがあったればこそ。

私は一介の観客に過ぎませんが、素晴らしい舞台に感謝し、これからの人生のいっそうの充実をお祈りします。

◆さらに遅ればせながら、世界フェスにザハロワとゼレンスキーの名が出ていて、・・・ほんとに来るのかな~??と。
Bプロにナチョの作品が出てたから、ザハロワはメルクリとそれを踊るのかしら?と思ったけど。
ま~、先の話で。

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