スノーマン見聞録

ジャンルも内容も気の向くまま~“素浪人”スノーマンの見聞録

核なき世界へ

2016年05月28日 | 雑感
美文 とはいかに現実を覆い隠すものなのだろうか。

初めて米大統領広島を訪れた。  その所感冒頭にこうあった。

 『 71年前、雲一つない明るい朝、空から死が落ちてきて、世界は変わった。
      閃光と炎の壁は都市を破壊し、人間が自らを破壊するすべを手に入れたことを実証した。』


「 アメリカが日本に対し世界で初めて核を使用、10万人超もの命を奪った 」
この文章に差し替えしたいところだが ・・・・ 現実を見事に美文化したお抱えライターも大したものだ。 

いま世界にある核兵器は16000発もあるという。 減っているとはいえ、うち9割近くは米ロの大国だ。
そして中国・インド・パキスタンは増えているという状況でもある。


大統領の崇高な美文の裏は矛盾だらけ、核の傘下に安穏としている日本国もしかり。
(核兵器禁止条約に日本は参加したものの、作業部会では交渉入りに反対。米国の核の下、禁止を
 主張出来ないのだ。唯一の被爆国が逆に禁止への抵抗勢力になっている現状をどう思います?)

 『 もっと核の怖さを語って欲しかった 』  『 もうこれで終わったんじゃない 』 

謝罪の要求はしないとはいえ、被爆者の言葉は実に重い。

オバマ大統領の広島訪問に関し、中国や韓国はどう論評しているのだろうか。

中国 王毅 外相はこう語ったという。
  「 被害者は同情に値する。しかし、加害者は永遠に自らの責任から逃れてはならない。」

韓国外務省は
  「 韓国の原爆犠牲者と日米の犠牲者らを同等な立場で言及したことは意味がある。」 ・・・ と。

中国と韓国。 ニュアンスの違いはあるが、どちらも悲しみを末代まで決して忘れない文化の国だ。
それに比して何ごとも水に流す文化の国・日本。
 

優しいのか 甘いのか  皆さんはどう思います?