ドリーム 2(セカンド)

長坂徳久が語る夢教育(ときどき日常)

ドリーム No.354

2007年05月10日 02時19分35秒 | 少林寺拳法(ライフワーク)
少林寺拳法 橋本西支部 道場通信

発行日 2003年3月24日(月)   発行者・文責 長坂 徳久


【夢は続く・・】

先日真輔が挑んだ「全国高等学校選抜少林寺拳法大会」。
 真輔は予選コート17人中7位。惜しくも本選への進出は叶わなかった。
 男子単独演武出場者は69人。4コートに分かれて予選は行われた。各コート(17~18人)から3人が本選(決勝)に進出。つまり、それがベスト12人。昨年の千明は、このベスト12に進出した。

思い起こせば、2年前、千明が「本部に忘れ物」をしたときから、橋本西支部高校生拳士の夢物語は続いている。
 あの大会で、千明は、3つの忘れ物をしてきた。1つめは、買った土産を電車の中に。2つめは、家のかぎをホテルに。そして、3つめが「全国優勝」を本部に。

千明は、1年目の忘れ物を取りに行くため、2年目にかけた。しかし、そこでも夢破れた。全国優勝の夢は果てしがない・・・。千明をもってしても取れない厳しさに長坂も困惑した。

 そして、今回、先輩千明から、後輩真輔に前日のエールと共にその夢はたくされた。1年目の真輔には、優勝の二文字は重たい。しかし、真輔も精一杯それに応えようと稽古してきた。そして、彼は「化けた」。化けるという言葉がぴったりなぐらい真輔は上達した。
そして、この真輔の成長へのきっかけをつくったのが千明であった。今回の大会は、兄千明と弟真輔が共に闘った「兄弟・Dream」だった。この思いは、二人にしか分からないかもしれない。いや、二人がわかっていればそれでいい・・

 追いかけるから夢である、厳しいから夢である、そして、夢には愛がある。
 橋本西支部高校生拳士の夢は来年に続く・・・


【大会概要】

今回は、北海道から九州まで全国163校、792人の拳士が出場しました。うちわけは、高校の少林寺拳法部が92校。本支部のようなクラブのない学校からの参加が71校。
当然全員が県予選他からあがってきた精鋭です。
 総本部は、敷地面積2万平米の巨大さ。本部事務所・本山事務所は橋本市役所1階分ほどあります。それ以外に、600畳の本堂(第2錬成道場)、500畳の(第1錬成道場)、500畳の講堂(道場にもなる)、800人収容の大食堂。他諸々が同一建物の中に存在する。今回はその広さを持ってしても、出場拳士、引率関係者、観客を含めた約1000人では、会場はどこも一杯でした。
 今大会は、「本部」を高校生少林寺拳士の「甲子園」とすべく毎年この選抜大会はこの地香川県総本部で行われているのです。

【嫁にしたい弟子NO.1!】

さて、話は変わって、真輔君は、すごく立派な高校生です。今DWFでもバイトをしてもらっているのですが、そこでも気付かないほどの彼の素晴らしさを私はこの大会引率で感じました。

 まず、よく気がつきます。私のかばんなどを「先生、持ちましょうか」といって持ってくれました。当然自分の荷物も彼は持っています。
また、私が支払いをしようとして財布を出そうとしていると、横にいる彼は、すっと私の荷物を持ってくれるのでした。私が「切符を買ってくるわ」といえば、「あっ、先生、僕が買ってきます」といって行ってくれました。
 さらに、バイキングの朝食中でも「先生、ジュースとってきましょうか?」「はしありますか?」などとたえず、私に対する気配りというか礼儀を忘れません。私が指定した時間、例えば、「ロビーに○時にな」とかという指示にも決して遅刻することなくちゃんと、しかも私よりも先に来ていました。これはなかなかできないのです。私は、橋本高校で監督をしてきたのでよく分かります。私は本当に感心しました。同時にそのように育てられたご両親を尊敬しました。

今回、行きは3連休の初日、帰りは3連休の最終日でした。特に帰りの電車が超満員。多度津(香川県)から岡山までの約50分は、私も真輔君も座れずにデッキで立ちっぱなしでした。次の岡山から新大阪までの新幹線(約1時間)も座れませんでした。それでも、真輔君は、愚痴をこぼすわけでもなく、頭が下がりました。ちなみに、新大阪の駅は東京駅なみの混雑でした。

今大会は、真輔君の演武結果は残念でしたが、私には弟子、真輔の人間的な成長を目の当たりにし、非常に満足した大会でした。
 なによりも、本当に楽で気分のよい引率になり、快適に3日間を過ごすことができ、本部(片道約5時間)という旅も決して苦痛なものではありませんでした。真輔、ありがとう! 
次は俺がお前の夢をサポートしてやる!
ちなみに、今、真輔君は、長坂の「嫁にしたい弟子No.1」である(笑)

    ※後日、真輔君にも特別に本誌に寄稿してもらいます。お楽しみに。




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