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映画・演劇のレビュー

『Myway Highway マイウェイハイウェイ』

2010-12-15 17:59:32 | 映画
 ウルフルズを解散したトータス松本が音楽プロデューサーの須藤晃と2人でアメリカに行き生活する。1ヶ月間2人で暮らしながら、新しい音楽を作る。その姿を完全密着ドキュメントする。それで1本の映画にする、という企画だ。スタッフを引き連れて常にカメラを意識して、そこから新しい可能性なんてものを生み出すことができるのか。よくわからない。撮り貯めた映像から1本の映画が作れるという可能性はかなり低い気がする。強 . . . 本文を読む
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『ボーイズ・オン・ザ・ラン』

2010-12-14 20:02:12 | 映画
 この映画の気味の悪さが後々まで尾を引いてくる。主人公の男のキャラクターがなんとも言い難い。彼の周囲の人たちへの接し方がなんだか、不気味である。気が弱いから、自分に自信がないから、こうなるのだろうとは、想像できる。だが、ここまでおどおどされると、いい気分はしない。  昔、高校生だった頃『タクシー・ドライバー』を見たときの気味の悪さに似ている。そういう言い方はきっとこの映画に対する最高の褒めことば . . . 本文を読む
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『ソウ ザ・ファイナル 3D』

2010-12-14 20:00:21 | 映画
 もう1本3D映画を見た。3Dといえば、ホラーだろ、ということで、『SAW 3D』である。日本語タイトルは『ソウ ザ・ファイナル3D』となっていたのだが、原題はシンプルに『SAW 3D』とある。ということは、このシリーズはまだまだ続くかもしれない。  今回で7本目である。昨年5年ぶりでこのシリーズの最新作である『ソウ6』を見たのだが、この壮大なドラマ(笑)に、なんだか感心してしまった。本来なら第 . . . 本文を読む
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『怪盗グルーの月泥棒』

2010-12-14 19:58:23 | 映画
 『ハリーポッター』の項にも書いたのだが、『トロン レガシー』の3D特別映像(8分)を見て、あまり驚かなかった。確か、映像新次元だとか宣伝しているが、もっと凄いビジュアルを期待していたのに、あれではがっかりだ。(まぁ、本編の方はもっと凄いのかもしれないけど)3Dによる視覚効果は確かに面白いものがあるけど、それと映画の評価は別物だ。というより、3Dであることで、映画に集中できないことの弊害の方が僕に . . . 本文を読む
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『神童』

2010-12-14 19:57:21 | 映画
 13歳の天才ピアニスト(成海璃子)と落ちこぼれ音大生(松山ケンイチ)の心の交流を描く。ラブストーリーではない。お互いに好意を抱いているけれど、それを恋と呼ぶにはあまりに幼い。成海璃子は13歳とは思えないくらいに大人っぽいけど、(最初は15歳くらいだと思った)まだ、13歳だと言われると、こんな13歳も確かにあるだろうと、納得する。(これはたぶん3年くらい前の映画であるから、実年齢でも彼女はまだ13 . . . 本文を読む
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『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』

2010-12-11 19:07:45 | 映画
 公開直前になって3D上映が中止になってしまった。技術的な問題で、とかいうことだが、要するに時間が足りなかったようだ。公開日を遅らすことはできないから、間に合わないまま2Dで上映が始まったということみたいだ。でも、だれもそんなこと気にもしていないようで映画は予定通り大ヒット公開中である。  このお正月ナンバーワンヒットが約束された『ハリー・ポッター』の最終章である。しかも、今はやりの2部構成の第 . . . 本文を読む
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『ゲゲゲの女房』

2010-12-09 20:42:05 | 映画
 1962年2月とカレンダーには出ている。水木しげる(宮藤官九郎)が、女房を貰い、2人が一緒に生活し始める。ふたりが徐々に心を通い合わせていくまでの時間が淡々と描かれていく。日常生活のスケッチである。だが、それが映画とは思えないくらいにゆっくりと描かれていく。こんなペースで話が進められると、何時間あっても何も語れないのではないか、と心配になるほどだ。最初の日、結婚式の後、姉と共にこの家に来て、いろ . . . 本文を読む
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『ラスト・ソルジャー』

2010-12-08 21:19:27 | 映画
 ようやく見ることが叶った。ジャッキー・チェンの最新作だ。最近のジャッキーの新作はアメリカで作ったものと本国での、それとが交互に公開される。アメリカ映画の彼はつまらないが、中国映画(もう香港映画とは言えない)での本気モードの彼はとても頼もしい。残された時間(ジャッキーはもうすぐ60代である!)の中で、自分が本当にやりたいものしかやらない、という姿勢を貫いている。今回もそうだ。この作品に関してはなぜ . . . 本文を読む
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プロジェクト KUTO―10『黄昏の犬たち』

2010-12-08 09:45:46 | 演劇
 太陽族の岩崎正裕さんによる『ぼちぼちいこか』の新作が上演される。そう聞くだけでワクワクさせられ、興奮は抑えられない。何度となく姿を変え上演されてきたこのシリーズの意義は、「この町」で生きる人々の哀歓を通して、僕たちがここからどこに向かって行こうとしているのかを確かめる、というところにある。これは自分たちの現状を確認する作業なのだ。だから、今回の芝居も、2010年という不安の時代に生きる今の自分た . . . 本文を読む
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妄想プロデュース『夜の瞳』

2010-12-08 09:34:29 | 演劇
 妻の浮気を疑う主人公が、探偵に調査を依頼する、というとっかかりの部分は悪くはない。だが、次から次へと広がっていく世界の収拾がまるでつかないまま、ありきたりなイメージの連鎖をドタバタとして見せていくうちに、見ている方が疲れてきてしまうのだ。もっとポイントを絞り込むべきだった。彼の中にある不安の正体を見極めるだけで充分おもしろい芝居になったはずである。  ありえない幻を見て、怯える。彼の瞳の奥にい . . . 本文を読む
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『ふたたび swing me again』

2010-12-08 09:29:59 | 映画
 とてもわかりやすい構造のドラマなのだが、見事にツボにはまって泣かされてしまった。ハンセン病に罹り50年間隔離され療養所で暮らしてきた男が退院して、現実の世界に戻ってくる。失われた人生を取り戻すことはもう不可能だ。しかし、これからの人生を家族と共に幸福に過ごすことは出来る。だが、彼は頑なに拒否する。息子の家に行き、彼の家族と共に穏やかに暮らす。人生の最後を「可哀想なおじいちゃん」として、生きる。そ . . . 本文を読む
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『武士の家計簿』

2010-12-07 22:46:32 | 映画
 『家族ゲーム』から27年。やはり森田には家族映画が似合う。今という時代に何が求められているのか、ということの答えがこの幕末を描いた時代劇の中にはある。しかも動乱の時代を描くのではなく、どこにでもある家庭劇という中でそれを見せることになるのだ。単純に、貧しさもまた楽し、というような映画ではない。  経済成長が止まり、景気は悪いまま回復しない。そんなどうしようもない時代にあって、人はどこにむかって . . . 本文を読む
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『エクリプス トワイライトサーガ』

2010-12-07 22:45:42 | 映画
世界中で大ヒットしているティーン向け小説の映画化。シリーズの第3作だ。前2作を見てないので、大丈夫か、と思ったが、最初にわかりやすい前作までのあらすじがついていた。なんとも至れり尽くせりである。しかも、それが、本当にわかりやすいのだ。それを聞いただけで、すべてがわかった気分にさせられる。要するに、とても単純な話だ。今回の第3作も2分くらいで説明がつく映画である。それ以上でも以下でもない。単純で、 . . . 本文を読む
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『さらば愛しの大統領』

2010-12-07 22:44:53 | 映画
 このバカな映画を、バカバカしいと言って切り捨てるのは、あまりに当たり前すぎてつまらない。ここまでのバカを、バカを承知の上でやれるって凄くないか。バカの限りを尽くそうとしているのだ。これはきっと立派なことだ。普通なら途中でまともな話にシフトチェンジしたくなるはずだ。なのにしない。というか、その気はない。バカ一直線で貫き通すのだ。偉いと思う。くだらなさもここまでいくとちょっとした芸術品である。(うそ . . . 本文を読む
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『SPACE BATTLESHIP ヤマト』

2010-12-06 21:35:43 | 映画
 いろいろ書きたい映画や芝居はあるのだが、まず今はこれから始めたい。  ついに『ヤマト』を見てきた。まだ封切りから5日目なのだが、見るならこれから、と思い劇場に足を運んだ。期待と不安が半々で、先日の『ゴースト もういちど抱きしめた』のような『スマスマ』レベルの隠し芸大会になっていたなら、どうしよう、と、予告編を見た時から本当はかなり不安の方が勝っていた。ただ、監督は山崎貴なのだから、そんな自爆行 . . . 本文を読む
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