習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

『GIジョー』

2009-08-13 22:50:25 | 映画
 凄まじいアクションの連続だ。ハリウッドでしかできない目を見張らされる驚異のビジュアル。それをこれでもか、これでもか、と続々と見せる。さすがアメリカだ。ここまでやられるとゲップしか出ない。もう堪忍と思う人も多数。やり過ぎはやり足りないのと同じかもしれない。

 ストーリーのバカさを感じさせないため、観客に考える暇を与えない。ノンストップ・アクションだ。最近のハリウッド映画の特徴だが目に見えないくらいに早い。めまぐるしいテンポで、瞬間芸。ぼんやりしてたら見逃す。凄いシーンが一瞬で終わる。もっとゆっくり見せてよ、と思う。だいたいジャッキー・チェンなら3回同じシーン見せるし、スローモーションにシタリしたぞ。まぁ、CGと実写ではそもそも重みが違うのだが。

 それにしても凄まじくバカな話だ。だいたい主人公たちの因果関係が回想で語られるが、こんなにも個人的な問題を世界征服と混同していいのだろうか。なんか根本的に間違ってるような気がする。だが、作者たちはまるで気にもしない。

 ヒロインは主人公に棄てられた腹いせに悪の秘密結社に入るし、イ・ビョンホンの日本人!は、道場の和尚が泥棒に入った浮浪児を弟子にして自分と競わせるのに反発して、悪の秘密結社に入る。もちろんその浮浪児や主人公の男は正義の秘密団GIジョーのメンバーになる。そんな彼らがなんかよくわからん凄い爆弾を巡っての争奪戦を繰り広げ、世界の平和を賭けて戦うのだ。まぁ、これって『ヤッターマン』と同じ次元の物語だ。マンガである。

 そんなお話なんて実はどうでもよろしい。結構派手にシリアスタッチで頑張ってるが、こんな話である。なんてことない。なんだかかっこいいし、よくわからないのも凄いし、あれよあれよで2時間楽しめる。疲れていたから何も考えない映画を見ようと劇場に入ったのだが、あまりのスピードに目が疲れてしまった。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『BALLAD 名もなき恋のうた』 | トップ | 超人予備校『踊る綱吉くん』 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。