淀川さんぽさんの原作、台本を_レンチの中山治雄さん主演により16年振りにリメイクされた神原作品。初演は野外劇として、太陽族の南勝さんが演じた男を中山さんは持ち前のぶっきらぼうで、さらりと流し、あっさりした芝居にして見せる。
神原さんのいつもながらの熱い芝居を中山さんの冷めた演技が中和することにより、思った以上にバランスのとれた作品に仕上がっていたのがうれしい。
1947年、シベリアに抑留されていた男が、事故により死んだ。日本兵たちはシベリア鉄道の敷設工事に駆り出され、落盤事故により多数の死者が出た。彼もまたその中のひとりである。たくさんの仲間の死者たとここで眠るこの男の独白で描かれていくひとり芝居。
この芝居の中で中山さんは一人で11役を演じる。気合いが空回りすることもなく、落ち着いた芝居を見せてくれる。劇中劇としていくつものエピソードを挟み込みながら、厳寒の地で墓もなく、死んでいった男たちの無念を静かに語りかけてくる。神原さんの芝居らしさは十分に満喫できるし、それに拮抗した中山さんの抑えた芝居、この両者によるバトルは見ものだ。あっという間の50分だった。
神原さんのいつもながらの熱い芝居を中山さんの冷めた演技が中和することにより、思った以上にバランスのとれた作品に仕上がっていたのがうれしい。
1947年、シベリアに抑留されていた男が、事故により死んだ。日本兵たちはシベリア鉄道の敷設工事に駆り出され、落盤事故により多数の死者が出た。彼もまたその中のひとりである。たくさんの仲間の死者たとここで眠るこの男の独白で描かれていくひとり芝居。
この芝居の中で中山さんは一人で11役を演じる。気合いが空回りすることもなく、落ち着いた芝居を見せてくれる。劇中劇としていくつものエピソードを挟み込みながら、厳寒の地で墓もなく、死んでいった男たちの無念を静かに語りかけてくる。神原さんの芝居らしさは十分に満喫できるし、それに拮抗した中山さんの抑えた芝居、この両者によるバトルは見ものだ。あっという間の50分だった。