『まいちゃん、すーちゃん、さわこさん』の御法川修監督の作品。公開順はこの作品のほうが『まいちゃん』より先になるのだが、DVDリリースは逆転した。
この2本の映画は、まるで姉妹編のような2作品である。2作品とも、3人の女性が主人公。30代の3人を描いた『まいちゃん』のほうが、作品としてはずっと素晴らしいけど、この60代の3人を描いた作品も悪くはない。彼らしさがちゃんと出ている。
ただ、台本が自分で書いていないこともあって、彼らしさが薄まっている。御法川監督のよさはまるでドラマらしいドラマはないのに、そこに彼らがいるだけで、映画的な躍動が起こるところにある。それはデビュー作である『世界はときどき美しい』から変わらない。長編ではなく短編連作スタイルでお話を構成していく。今回のようにちゃんとしたストーリーがあるのは、例外だ。
でも、この作品でも、ストーリーとは関係しないような小さな描写の積み重ねを見せる部分が素晴らしい。反対にメインとなるお話の方になると、なんだか、つまらなくなるのだ。なんとも不思議だけど、それが彼の作品なのだから、仕方ない。それにしても主人公を演じた吉行和子が可愛い。なんだか、幼い少女みたいな老人を実に自然体で演じる。
この2本の映画は、まるで姉妹編のような2作品である。2作品とも、3人の女性が主人公。30代の3人を描いた『まいちゃん』のほうが、作品としてはずっと素晴らしいけど、この60代の3人を描いた作品も悪くはない。彼らしさがちゃんと出ている。
ただ、台本が自分で書いていないこともあって、彼らしさが薄まっている。御法川監督のよさはまるでドラマらしいドラマはないのに、そこに彼らがいるだけで、映画的な躍動が起こるところにある。それはデビュー作である『世界はときどき美しい』から変わらない。長編ではなく短編連作スタイルでお話を構成していく。今回のようにちゃんとしたストーリーがあるのは、例外だ。
でも、この作品でも、ストーリーとは関係しないような小さな描写の積み重ねを見せる部分が素晴らしい。反対にメインとなるお話の方になると、なんだか、つまらなくなるのだ。なんとも不思議だけど、それが彼の作品なのだから、仕方ない。それにしても主人公を演じた吉行和子が可愛い。なんだか、幼い少女みたいな老人を実に自然体で演じる。