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映画・演劇のレビュー

『奈落のマイホーム』

2024-08-06 19:22:00 | 映画

これは2021年韓国作品。22年の11月に公開されている。劇場公開時に少し気になっていたこの映画が、ようやく配信された。早い映画は3ヶ月くらいで配信がスタートするが、なかなか始まらない映画もあるし、もちろん劇場公開しても配信されない映画もある。微妙なタイミング。監督はキム・ジフン。

 
これがどんな風に作られているか、気になっていたが、予想外の展開で楽しめた。序盤はまさかのコメディタッチでスタートする。シリアスな展開かと思っていたから驚くが、30分でマンションが陥没する。展開はかなり早い。ここからはパニック映画になる。最初は『大地震』。やがて『ポセイドン・アドベンチャー』を思わせる水責め。アドベンチャー映画になる70年代テイストの映画。ラストまで次から次へと災厄の連鎖。一応ハラハラドキドキ見せてくれるが、ツッコミ処満載。まぁコメディだし、と言い訳する。誰が?
 
笑える映画ではなく、本気のスペクタクルに移行していく。感動のヒューマン映画だ。ただここには何ら新しいことはない。しかもそんな転調はどうだか、と思う。監督は懐かしいキム・ジフンである。古くはチャ・インピョの『木浦は港だ!』やハ・ジウォンの『第7鉱区』とかを作った人だ。『光州5.18』も彼だ。久しぶりの映画。コメディ×パニックなんていうめちゃくちゃな映画をなんとか成り立たせたのは彼らしい。なんでもありだから。そして、そんな試みは確かに凄いかも。きっと誰もしないから、ね。韓国では大ヒットしたらしい。よかった。

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