なんとこれは『バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生』と直結する正統的な続編だったのだ! なんとなくそうなのだとは、わかっていたけど、ここまでちゃんと繋がった話だとは思いもしなかった。そりゃあ、ザック・スナイダーが連投するはずだ。
前作でスーパーマンを失ってしまった世界は、新たなるヒーローを求める。バットマンがスカウトして4人のヒーローが集められ、彼ら5人で悪の権化であるステッペンウルフと戦うことになるのだが、敵が強すぎてムリ。そこで死んでしまったスーパーマンを甦らせようとする、というとんでもないストーリー。(公開前はスーパーマンの再参戦という情報は完全に伏せられていた)
上映時間を2時間にしてスリム化を図る。噂では監督のザック・スナイダーは途中で降板したらしい。(いつも長い映画にするから、クビになったのか。)彼が編集権を手放した(まぁ、アメリカでは監督には編集権はないのだろうけど)からか、テンポよく見せることには成功した。今までは明るいマーベルとは対照的に暗いDCで売ってきたのに、前回の『ワンダーウーマン』を経て、今回はお話がちょっとノーテンキなタッチになった。(『アベンジャーズ』の脚本家が参加したからか?)でも、そのぶん、映画はつまらなくなる。
だいたい「ヒーロー大集合もの」は、大概つまらなくなる。そんなことすでに東映が仮面ライダーでやり尽くしている。このジャンルにおいてアメリカは日本より10年以上遅れているのだ。今後も続々とアメリカからはヒーローものが上陸するが、もう今の時点で飽和状態を越えている。『アベンジャーズ』の新作が来る前に、ブームは終わるはずだ。日本ではとっくに飽きられていて、この映画もあまり観客を集めてないようだ。直前の『マイティ・ソー』の三作目も不入りで、それでも今後も続々と公開されていく。
きっとザック・スナイダーは真面目に5人のヒーローを描き分けようとしたから、きっと3時間くらいの映画になったのではないか。それをカット出来ないから、クビにされた気がする。(想像だけど)
派手なSFXにはもう飽きた。何をしようが驚かない。そんな現状の中で、それでも作られ続けるヒーロー映画は今後、どこにいくのだろうか。