こんな映画をよく作ったものだ。ホラーだと思って見ていたのだが、なかなかそういう展開にはならない。アニメから始まるのも意表を突かれるが、そんなのはまだまだ序の口。飛行機が飛んだ後の前半はなんと一人芝居になる。しかもそれがそのままラストまで行くかと思うくらい長い。狭いコックピットの中だけで話は進む。
それにしても『キック・アス』のクロエ・グレース・モレッツがこんな映画に出るなんて。B級アクションホラー映画。監督はロザンヌ・リャン。この新進気鋭の女性監督が手掛けるアクションは先が読めない破天荒なテイストを貫くたった83分の作品。
ようやく後半にはグレムリンが出てきて、零戦も出てくるし、派手な銃撃戦になる。だがここから先は何がなんだかのてんこ盛り。秘密の箱の中身は赤ちゃんで、赤ちゃんを守りながらの飛行機の機内、空中での戦い。敵は機上のグレムリンと、襲ってくる日本軍の零戦。
さらには、まさかのラスト。無事なんとか不時着したのに、しつこいグレムリンがまた追いかけてくる。最後はグレムリンとの肉弾戦一騎打ち。素手で戦い殴り殺す勢い。
何がしたいのか、訳がわからんこの映画は「第二次世界大戦に従軍した女性パイロットへのリスペクト」だとか。いやぁ、それは有り得ないわぁ。まぁ確かにクロエちゃんは強いし、大胆だけど。
