今泉力哉監督の最新作であり、最高傑作。こんな地味な話なのに2時間23分の長編。だが最初から最後まで全く飽きさせない。それどころか、もうこれで終わりなの、と不満になるほど。さりげなく、あっけなく終わる。まだまだ見続けていたい。彼らのその後の動向をずっと見ていたい。それくらいに魅力的で飽きない映画なのだ。
とってもさりげない見せ方だ。そっけないほどに。でも目が離せない。こんな気持ちってどういうことな . . . 本文を読む
人生最期の4か月の日記である。意識的に綴った。これが本当の声。作家として出来ることをする。というか、したいことをする。書き続けることが作家としての生き方だから。書いていたいと思ったんだ。毎日何を思い何を感じたか。フィクションではないほんとうのことを、ありのままに書く。今はもうそれしかできない。でも、それは彼女の書く最後の作品だ。自分のために書いている。自分と夫との最後の日々。自分が死んでも彼は残さ . . . 本文を読む
益田ミリの自伝的エッセイ風小説。誰にでもあった小学1年生だった頃。その一年間の日々の思い出を綴る。でもそれは懐かしい思い出の記録(記憶)ではなく、まるで今、初めてそこにいるように鮮やかな時間。その日、その瞬間の数々が短いエッセイとして綴られていく。
春から始まり冬までの日々のできごと。「大人になれば今日のことを忘れてしまうのかな。」という冒頭の一文から一気にこの世界に引き込まれていた。ページを繰 . . . 本文を読む