なんだかとても懐かしいタッチの芝居なのだ。一種の不条理劇なのだけど、作品の作りがとても緩い。その緩さが優しくて楽しい。これは明らかに確信犯的な行為だ。この場所に偶然、あるいは必然で集まってきた人たちがこの行き止まりで迷走する。港の美しい公園。そこはどこでもないし、どこでもある。とりあえず今日、この公園は閉鎖されるらしい。そんな一日の物語。
今日ここでは「ミスターX」によるクロージング・ライブが行 . . . 本文を読む
一昨年『新撰組』を1時間の作品2本ずつ2部構成で上演した。4人を主人公にした4部作として上演したのだ。昨年、完結編としてエピソードを追加してコンプリートしたはずなのに、今年、さらにもう1本。今回は何とスピンオフ短編集として小さなエピソードを拾い集めての上演である。本編ではカットした語り尽くせぬエピソードをなんと7つ散りばめる。
悪役芹沢鴨を嬉々として演じる田渕法明が楽しい。作、演出の大塚雅史は、 . . . 本文を読む
この映画には「あなたの人生を変えることになるかもしれない体験」なんていうようなキャッチ・コピーが付けられている。まぁ、宣伝なので、信じなくてもいいんだけれど、信じることにした。芝居と芝居の間で、たまたまちょうど2時間時間が出来て、そこにどんぴしゃで入るラッキーな映画がこれしかなかっただけなんだけど。で、それも運命か、と思い劇場に入った。喫茶店で2時間読書をするという選択もありだったのだけど、出来る . . . 本文を読む
このとても小さなお芝居を、とても大切なものとして慈しむように作り上げた武藤さんの取り組みは高く評価されていい。今、小さな芝居がたくさんある。小劇場演劇というジャンル自身がその小ささを標榜しているのだけど、でも、志は大きく持つというのがその身上だったはずだ。だけど、気づけば予算やさまざまな状況から、最初から安易に簡単なものに逃げたような芝居も多々見かけるのも現状ではないか。身の丈に合う芝居は悪くはな . . . 本文を読む