ポン酒猫のジャズ屋A7

日々ジャズと酒に明け暮れるジャズ喫茶のマスターが書き綴る何の役にも立たない話

ヘリーン・スチュワート / ラヴ・ムーズ ( '61)

2008-02-25 00:13:58 | JAZZ VOCAL :女性




 このアルバムは25年程前(丁度コンテンポラリー・レーベルの契約がキングからワーナーに移った頃)日本で発売されたモノ。
(ワーナー・パイオニア P-7638 2,200)

 ヘリーン(ライナーにそう発音すると書かれています。因みにライナーの執筆者はレナード・フェザー)はイリノイ州イースト・セントルイス生まれ。高校の時にアカペラのコーラス・グループで唄い始め、その後ショー・ビジネスの世界に進む。

 余談だが、その高校の上級生に当時スクール・バンドで演奏していたマイルス・デイビスが在籍していた。

 プロとしてのキャリアを積んだ彼女は、テディ・エドワーズが出演していたクラブに飛び入り。そこでテディに気に入られコンテンポラリーに録音する事となる。それが本作品だ。
 
 ヘリーンの声は明るく、高音は美しくよく伸びる。泥臭さは余り感じさせず、アッサリとした唄い回しをする。

 ペッパー,ロソリーノ,シェルドンの加わった4管のセッションのアレンジは見事。又もう1つのセッションもフィニアス=ルロイ・ヴィネガー=ミルト・ターナーのリズム・セクションが素晴らしいうねりを醸し出している。

 尚、ペッパーのソロは6曲目「The Man I Love」で短いながらも聴くことが出来る。


   Helyne Stewart / Love Moods
            Contemporary S-7601

 1,Love Is Here To Stay
 2,I Hadn't Anyone Till You
 3,My Heart Belongs To Daddy
 4,That Old Feeling
 5,This Love Of Mine
 6,The Man I Love
 7,Why Don't You Do Right
 8,How Deep Is The Ocean
 9,Easy To Love
 10,Besame Mucho
 11,My Silent Love
 12,This Can't Be Love

 1,6,8,11  1961年1月20日録音

 Teddy Edwards (ts)
 Jack Sheldon (tp)
 Frank Rosolino (tb)
 Art Pepper (as)
 Pete Jolly (p)
 Jimmy Bond (b)
 Frank Butler (ds)


 2,3,4,5,7,9,10,12  1961年8月21日,22日録音

 Teddy Edwars (ts)
 Phineas Newborn,Jr (p)
 Leroy Vinnegar (b)
 Milt Turner (ds)