Pochiのブチブチジャーニー

文字通り、Pochiが個人的な感想や意見をブチブチと語る。価値のあるものではないよ。

海軍省の真っ白なパン

2015-07-29 10:41:25 | Weblog
 8月近くになると、あちこちで戦争特集が始まる。
見ていると、全部が全部といってよいほど、苦しかった、大変だったということ
ばかりのオンパレードである。たしかに、子供を抱えていた人はそうだったろうが、
実はそうでもない人も結構いたようなのである。

 叔母は戦争中に海軍省で働いていた。大伯父(叔母にとって)のコネで決まったらしいと聞いた。
大伯父は海軍軍人で日本海海戦にも出征した。戦争中には本も書いており、どんなものか興味が
あり、netの古書店で見つけ出して購入した。内容的にはあまり面白いものではなく、戦意高揚の
一環だろうと推測されたが、推薦文の著者に司馬遼太郎の「坂の上の雲」に登場する人物などもおり、
もし、存命だったら話を聞いてみたいなとの印象を持った。

 話は海軍省の食事である。叔母から聞いた話では、「パンが真っ白」だったというのである。
その話を聞いたのはpochiが学生の時だから45年ぐらい前の話である。45年前にパン屋で売っていた
食パンよりもなお白いパンが出たというのである。ご多分にもれず、配給暮らしの中でたいした食事は
していなかっただけに強く印象に残ったそうである。

 タバコなども配給だったらしいが、家族の中でたばこを吸うのは祖父一人だけ、祖母も母も叔母も
吸わなかったから4人分を一人で吸っていたということである。母にしろ、市ヶ谷のどこかの店で餅菓子が
売り出されると言うので勤め先に行く前に立ち寄ったという話を聞いた。
 母は生徒を連れて品川の沖電気(だと思った)に勤労動員に出ており、終戦時には残った米を全員で分けて
持ち帰ったという話を聞いたことがある。その母も叔母も死んだし、シベリアに抑留されていた父も20年以上前に死んだ。