残念ながら雨になった「飛鳥茶会」。
その茶会を企画した “ 茶チーム和の輪 ”、その年に「茶名」を取られた方をお招きして茶会を開くのが恒例になっている。
今年も、初冬にしては木漏れ日が暖かい師走のある日曜の昼下がり、 F さんと Mm さん、おふたりのお祝いの茶会を開き、楽しいひと時を過ごした。
♪ 色紙は、法隆寺‐大野可圓長老の筆、「日々是好日」でした
昼餐を頂きながらの楽しいお喋りの後、招待された方は薄茶を点て、「ありがとう」の感謝の心に代えるのが倣いとなっている。
♪ 「ゆきま棚」(右)は F さん提供、飛鳥茶会でも使いました
ところでその席、私の拙い挨拶から始まる。
気の置けないお仲間内のこととは言えそこは晴れの席、少しは気の利いた挨拶をと考えると難しい。
殿方は、「挨拶と○○は短いほど」と不届きなことを言うが、ある意味真理でもあり、「おめでとう」に続く言葉を前日に少し考えた。
〈 茶道の三原則はご存知のように道(どう)と学(がく)、そして実(じつ)ですが、この実は実技、点前の勉強になります
〈 その点前で大事な三原則は、位置と順序と動作です
〈 位置は使う道具を決められた場所に置くこと、順序はその道具を使い一椀を給することですが、そのための動きに無駄が無くなるように身体で覚え、それが学につながり、自然に調和した美意識を養うことになります
〈 お茶の世界では、風や光と影、四季の移ろいを点前に反映させて楽しみますが、そのための道具組を考えるためには、時、所、位(くらい)の三点が大切になってきます
〈 時は会の目的、所は会を開く場所との調和、位は茶会、亭主、場所それぞれの位になり、実で研鑽した真(しん)、行(ぎょう)、草(そう)の点前が生きてきます
〈 こうした学を通じて道につながり、その道がやがて心の業と昇華するのだと思います
〈 武野紹�貎(たけのじょうおう)が記した紹�貎門弟法度12条の中に、“ 正直で慎み深く驕らぬ様 ” とありますが、できれば茶道の業(わざ)を学ぶ皆様は、技(わざ)を感謝して、それを社会に還元し徳(とく)に変化させて頂ければと思います
♪ 薄茶を点てる F さんと Mm さんです
ここまで考えたところで、「ちょっと長いんじゃない?」と我ながら呆れた。
長い挨拶ほど詰まらないものは無い、美味しい食事を早く頂きたいと思うのは皆さんと同じ。
それに、稽古中にお伝えしていることも多い。
♪ 主菓子「クリスマスツリー」(左)は、F さんと Mm さんの手造りです
それで当日のこと、「おめでとう。これは終わりでなく茶道の新たな楽しみの始まりです。どんな楽しみを見つけられるのか期待しています。益々御精進を」で閉めたが、その場の皆さん、「短くて・・・」と心持ちお顔が綻びたように見えたは穿ち過ぎ? ()
写真は、Mk さんに提供して頂きました。
Peter & Catherine’s Travel Tour No.413
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