固定電話が減少に転じ、歯止めがかからないと報じられて久しい。
優良企業のひとつとされたNTT、とりわけ地域会社は、スマートフォンやタブレット端末などの技術革新の波に呑まれかつての栄光は翳る。
主力とされる光回線もやがては陳腐化、その重厚長大な設備負担に耐えられなくなるとも言われているらしい。
過日、“ スマートフォンの普及などで090、080は枯渇寸前。総務省は、PHS向けの070で始まる識別番号を携帯にも使えるようにする省令改正案を諮問 ” の朝日の記事を読んでそんなことを思った。
我家の電話も、光回線を使ってのIP電話という代物、仕組みは今ひとつ判らないがインターネット網を使っているらしい。
難しい話はこのくらいにして、その電話だが、実に間違い電話がよく架かる。
ここに引っ越して以来、従来の固定電話時代も今のIP電話も番号はそのままなのだが、相変わらず間違い電話が架かる。
応対するカタリナ、当初は何故多いのか首を捻っていたが原因が判った。
彼女によると間違いの殆どは二箇所、ひとつはA市立S中学、もうひとつが市の応急診療所、番号が似ているという至極当たり前のことのようだ。
S中学は平日の朝に架かることが多く、風邪や弔事などで急に休まざるを得なくなった生徒からの連絡と推測。
もうひとつの診療所、土・休日と夜間の応急センタになっていて、息せき切った若いお母さんらしき声が受話器の向こうから届くと、「お子さんが病気なんだ」と切なくなり、慌てずに正しい電話番号を教えられるように準備していると言う。
何時ぞやなどは、「今××まで来ているんです、ここからどっちへ行けば?」という切羽詰ったものもあったと聞く。
その診療所、我家の北側に面していて幼子の泣き声が実によく届き、「可哀想に、早く診てあげて」と思うこともしばしば。
この日の夜も、幼い声に窓から覗いてみると、駐車場から子を抱えて走るように診療所へ入る姿があった。
そんな長月・9月、明日からの土曜、日曜を最後にゆくけれど、朝晩、急に涼しくなったこともあってこの週末も多いンだろうなあ、小さな患者さん。
Noさんからの「秋海棠」、なぜか何時も俯いてい、黄色い花弁が可愛い顔をなかなか見せてくれない。
そして、今を盛りと穂を付ける「藪蘭」、10センチ足らずの身の丈一杯に花を開く。
今月の〆は、小さき花たち。
Peter & Catherine’s Travel. Tour No.519