ペトロとカタリナの旅を重ねて

あの日、あの時、あの場所で
カタリナと歩いた街、優しい人たちとの折々の出会い・・・
それは、想い出という名の心の糧 

悲しい年 ‐ ゆく年

2011年12月31日 | 季節/暦

 新聞やTVで今年の重大ニュースが盛んに報じられていた。
 ある海外メディアは、テロリスト「オサマ・ビンラディンの死亡」を第一位に選んでいた。
 ちなみに、「東日本大震災とフクシマ」は第二位で、「アラブの春」が第三位だった。

 ビンラディンは、米国同時多発テロの首謀者であると同時に、米国とその同盟諸国をイラクに侵攻させ、10年もの間、大儀なき戦争の泥沼に引きずりこんだという意味でトップに選ばれたのだろう。

 し1231_aかし、日本列島に暮らす小市民としては、アルカイダなどのテロリストの存在を、海外の空港などでのセキュリティチェックの厳しさに、ため息とともに思い返すことはあっても、日常の暮らしの中で特段意識することもなく、大震災より重く受け止められたことに少なからず違和感は残った。

 その「フクシマ」、国のエネルギー政策とそれに追随する電力業界が引き起こした人災であり、<バベルの塔>の最たるものだったことは疑うべくもない。

 なかんずく「やらせメール」で、自らが調査を依頼した第三者委が指摘した佐賀県知事の関与を頑なまでに否定する九電、20%の値上げを申請、「値上げは我々の権利」と嘯く東電、彼らの傲岸にして不遜な態度は救いようもない。

 一方、原発事故を前に怒鳴りまくる菅さんの様子が明るみになるにつれ、彼に限らず政治に携わる者の危機管理能力、取り分け胆力のなさは目を覆うばかり。

 1231そんな政界の話は横において、悲しかったことのひとつに、いたいけない命が躾けという名の犠牲になったこと。
 一番愛してくれる筈の両親の仕打ちに、抗議の声も上げられず逝った幼き命の無念さを思うと声もない。

 ところで、拉致や大韓航空機爆破、韓国大統領暗殺の首謀者とされる北朝鮮の独裁者が、まさか列車の中で横死するなど露も思わなかった。
 昔のこと、「権太(悪いことばかりしてると畳の上で死なれへんよ」と、親に限らず回りの大人に叱られたものだが、「ほんまやったンや」と改めて思う。

 江戸小物の店、「銀座・平つか」の江戸玩具 《 》、宝珠抱えて Hop Step Jump と、跳ねてくれることを願ったけれど、総じて悲しいことが多い年だった。
 とまれ大年の夜、《 》 にその座を渡す。

  行年のともしびなりと明こうせよ (虚子)

 今年一年 、「ペトロとカタリナの旅を重ねて」ご愛読頂き有難うございました。 
 新玉の年が、皆様にとって、明るいものとなりますようお祈り致します。(
 Peter & Catherine’s Travel Tour No.418

コメント
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