昔、“ 言語明瞭意味不明 “ の宰相がいた。
穏やかな相貌の人だったが、見てくれとは違い、錬金術師は余をもってしくはなしの親分がロッキード疑獄に脳梗塞、落ち目とみるや郎党引き連れ反旗を翻すしたたかさを持っていた。
その御仁も、何のことないリクルート事件であっけなく宰相の座を滑り落ちたけれど、ニコニコ顔に意味不明のむにゃむにゃ答弁で消費税を導入、したたかさを見せた。
そのことはさておき、カタリナ
、軽い難聴がある。
仲間の皆さんとの場では、迷惑をかけてはと片方の耳に補聴器をつけているが、自宅ではそれをはずすことが多い。
一方ペトロ、歯性?が悪く、歯科医院への通院が続いていて難儀していることは何度か書いた。
親父が寡黙の人でたまに喋ればぼそぼそでよく聞き取れなかったが、その有り難くもないDNAを受け継いだのか、はたまた舌が長いのか短いのか知らないが、歯性の悪さもあって “ 意味明瞭?言語不明 ” のきらい無きにしものところがある。
当人もそのことは良く分かっていて、「あえいうえおあお」とか「柿の木栗の木かきくけこ、啄木鳥(きつつき)こつこつ枯れ欅」などと発声練習を試みたこともあったが、「この歳になって?」と阿呆くさくなって長続きしない。
そんなペトロとカタリナの日常、想像してみて欲しい。
「あれ、××できてへんがな?」「えっ、そんなの聞いてないよ」「言ったやんか!」「何時?」は序の口、後は推して知るべし。
家庭内紛争はさておき、消費増税に執念を見せるどじょう総理、ニュースで見聞きする限りだが、“ 言語明瞭意味不明 ” 宰相の二代目の資格たるや十分。
過日の毎日放送で彼のことを、「内弁慶ならぬ外弁慶」と訳の分からぬことを言っていたが、多分、国内では当たり障りのない言葉に終始、海外では威勢が良くなり国際公約を矢鱈連発する彼を、幾分の揶揄を込めて使ったのだろう。
新聞片手にそんなことをぼそぼそと話しかけていたら、「今日、カットに行くからね」と頓珍漢な返事、何時もの朝の食卓風景である。
高槻の Na さんから頂いたという「十月桜」、「子福(こぶく)桜」と呼ばれる種のようで、普通ひとつの花からはひとつ実ができるが、この桜はふたつ以上の実をつけるところからこのように呼ばれるらしい。
もう一枚は、カタリナが育てた「菊風(きくふう)椿」。
どちらの花も、H さんの創作人形「<わらべたち>」とともに、この日曜の文化祭の茶席を飾ったという。
Peter & Catherine’s Travel Tour No.403