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アジア・オセアニア地域の通信社が配信する記事から『中国の領土紛争問題』を伝え日本の安全保障などのニュースブログ。

比、審理続行を歓迎 南シナ海問題 (時事通信) 

2015年10月30日 | 安全保障と南シナ海紛争
比、審理続行を歓迎 南シナ海問題
時事通信 2015/10/30-10:37)

【マニラ時事】
 
 オランダ・ハーグの仲裁裁判所が南シナ海問題で同裁判所に管轄権があると判断したことについて、フィリピン外務省報道官は30日、「裁判所の決定を歓迎する。今後の審理を楽しみにしている」と述べた。
 フィリピンは、中沙諸島のスカボロー礁(中国名・黄岩島)が中国によって実効支配されたのを契機に2013年、国際仲裁手続き入りを決断。中国がその後も南シナ海で埋め立てを急速に進めていることに危機感を募らせており、今年7月に行われた口頭弁論でも閣僚や最高裁判事を送り込み、中国の不当性を訴えていた。














ハーグ裁判所、南シナ海の仲裁手続き進める決定 中国の主張却下  (ロイター)

2015年10月30日 | 安全保障と南シナ海紛争
ハーグ裁判所、南シナ海の仲裁手続き進める決定 中国の主張却下
ロイター 2015年 10月 30日 09:37 JST
 
[アムステルダム 29日 ロイター]

  オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所は29日、フィリピン政府が申し立てていた南シナ海をめぐる中国との紛争の仲裁手続きを進め、今後フィリピン側の言い分を検討するための聴聞会を開くことを決めた。
関係国間の交渉による解決を唱え、仲裁裁判所に管轄権はないとしてきた中国の主張は認められなかった。

 中国はこれまでこの問題で仲裁手続きを一貫して拒否し、南シナ海全域の領有権を有するとしてフィリピンのほか、ベトナムや台湾、マレーシア、ブルネイなどからの異議にもことごとく耳を貸していない。

 しかし仲裁裁判所は今回、フィリピンが国連海洋法条約に基づいて申請した7件の事項を取り上げる権限があり、中国が仲裁手続きをボイコットしているからといって裁判所の管轄権がなくなるわけではないとの判断を示した。


米国防当局者は、仲裁裁判所の決定に歓迎の意を表明。「南シナ海の紛争に対する国際法の有効性が示されている。各国の領有権には論争の余地がないわけではなく、国際法と国際的慣行を基礎にしたこうした判断は、紛争を解決しないまでも管理を実現できる1つの方法といえる」と述べた。

 フィリピンの同盟国でもある米国は今週、南シナ海にある中国が埋め立て工事をした人工島の12カイリ以内に海軍艦艇を派遣する「航行の自由」作戦を実施した。

 また米国務省のカービー報道官は定例会見で、仲裁裁判所の決定はフィリピンと中国の双方に法的拘束力を持つとの見方を示した。

 米上院軍事委員会のマケイン委員長も裁判所の決定を称賛した上で、米政府は航行の自由作戦を定期的に行うことなどで今後もフィリピンなどの同盟国や連携する国を支援するべきだと強調した。

 米戦略国際問題研究所(CSIS)の南シナ海専門家、ボニー・グレーザー氏は、フィリピンはこの問題で中国と十分な交渉をしていないとする中国側の主張が裁判所の見解で明確に否定された点を踏まえると、中国にとっては大打撃だとみている。

宜野湾市長「一日も早く普天間基地返還を」 (NHKNEWSWEB)

2015年10月30日 | 安全保障と東シナ海紛争
辺野古沿岸部で埋め立て工事に着手 (抜粋記事)
NHK NEWSWEB 10月29日 11時51分

 前文省略

宜野湾市長「一日も早く普天間基地返還を」
 
 普天間基地を抱える宜野湾市の佐喜真淳市長は、名護市辺野古沖で埋め立て工事が始まったことについて、「この問題は20年近くたっているので、歴代の市長も県知事もその複雑さを十二分に知っていると思う。
 
 私としては、工事そのものというよりも、宜野湾市民の生命財産、暮らしがすべてなので、県と国は一日も早く普天間基地の返還を実現させるとともに、その間の危険性除去や負担軽減を、市民が実感できるよう取り組んでいただきたい。対立ではなく、歩み寄りながらしっかりと協議を重ね、解決に取り組んでほしい」と述べました。


官房副長官「理解いただけるよう説明」

 世耕官房副長官は午前の記者会見で、「政府としては一日も早く普天間飛行場の返還を進めて、住民の皆様方が抱える事故等の危険感や騒音等の被害をなくして、基地の整理・縮小を目に見える形でしっかりと進めていきたい」と述べました。
 
 また、世耕官房副長官は、埋め立て工事に抗議する住民や市民グループが名護市辺野古のアメリカ軍基地のゲート前に集まっていることについて、「普天間飛行場の危険除去、返還を一日も早く前に進めなければならず、このことがまさに沖縄県民の思いに応えることだと思っている。沖縄県民の理解をいただけるよう適宜説明を行い、ご理解をいただきたい」と述べました。

辺野古沿岸部で埋め立て工事に着手 (NHK NEWSWEB)

2015年10月30日 | 安全保障と東シナ海紛争
辺野古沿岸部で埋め立て工事に着手 (抜粋記事)
NHK NEWSWEB 10月29日 11時51分


普天間基地の移設計画を巡り、沖縄防衛局は29日午前8時、名護市辺野古沿岸部の埋め立て予定地に隣接するアメリカ軍基地の中で工事に着手しました。

埋め立て工事は当面、陸上部分で行われる見通しで、29日午前中は、資材置き場を整備するため、建設用機械を使って砂利を敷き詰めるなどの作業が行われました。また、29日は、中断されていた海底のボーリング調査の再開に向けた作業も同時に始まり、海上に立ち入り制限の区域を示すフロートの設置が行われています。

海上では、計画に反対する人たちが10隻以上のカヌーに乗って現場海域に近づき、抗議の声を上げています。
沖縄県の翁長知事は工事に強く反発していて、国と地方の争いを調停する総務省の「国地方係争処理委員会」に審査を申し出る方針で、国土交通省が改めて埋め立てを承認するよう求めた勧告については応じない姿勢を示しています。

移設計画が持ち上がって19年がたち、計画の中核となる埋め立て工事が開始されましたが、沖縄県内の反発は根強く、国と沖縄県の対立が深まるなかで工事が続くことになります。



ゲート前では抗議活動続く

名護市辺野古の埋め立て予定地に隣接するアメリカ軍基地のゲート前では、29日朝、大型トラックや作業員を乗せた車両が基地の中に入る際に、埋め立て工事に抗議する住民や市民グループが道路に座り込むなどして警察官ともみ合いになり、一時、騒然となりました。
名護市辺野古沿岸のアメリカ軍基地のゲート前では、29日午前7時前から、工事用の大型トラックや作業員を乗せた車両10台余りが次々に到着しました。
現場では、移設計画に反対する人たちおよそ100人が、車両が入るのを阻止しようと、道路に座り込んだりプラカードを掲げて車両の前に立ちふさがったりして、激しく抗議しました。これに対して、警備にあたる警察官およそ200人が道路上から移動させようとしてもみ合いになり、一時、騒然となりました。

車両はおよそ30分後にすべて基地の中に入りましたが、ゲート前では、その後も移設計画の中止を求めて抗議活動が続いています。
名護市の隣の本部町に住む64歳の女性は「こんなに反対しているのに工事を進めるのを見ると、悲しさや苦しさがないまぜになり、無力感すら覚えます。

国は、私たち住民の思いにしっかりと耳を傾けて、工事を中止してほしいです」と話していました。初めて沖縄を訪れたという静岡県の34歳の女性は「地元の住民が反対しているのに工事を断行するのは民意に反していると思うし、埋め立てで美しい自然が汚されるのはおかしいと思います。本土と沖縄では基地問題に対して温度差があると感じましたが、県外の住民もしっかり向き合うべきだと思います」と話していました。



翁長知事「強権 極まれりの感じ」

29日朝、沖縄防衛局が名護市辺野古の沿岸部で埋め立て工事に着手したことについて、沖縄県の翁長知事は県庁で記者団に対し、午前8時に県の担当部局から報告を受けたとしたうえで、「『強権極まれり』という感じで、大変残念に思う。国も余裕がなく浮き足だっているように感じるが、これからしっかりと対じしていきたい」と述べました。


名護市長「着工は問答無用のやり方」

移設計画に反対する名護市の稲嶺進市長は、29日午前、工事への抗議活動が行われている名護市辺野古のアメリカ軍基地のゲート前を訪れました。そして、「私たちは『これ以上、基地の負担に我慢できない』『これ以上苦しめてくれるな』と言っているだけだ。苦しんでいる沖縄の人たちが声を上げて行動している思いを全国で共有してほしい。そのためにも諦めずに力を合わせて声を上げ続けよう」と訴えました。

このあと、稲嶺市長は記者団に対し、埋め立て工事の着手について、「アメリカに対しても国民に対しても計画が進んでいると強調したいのだろう。これまで国は沖縄県民に寄り添うと繰り返してきたが、着工は問答無用のやり方で、こんなことが許されていいのか、多くの人に考えてもらいたい」と述べ、政府の対応を批判しました。

 以下省略