桃から生まれたpink太郎

日々感じていることを、少しずつ書いていきたいです。

基本は教科書

2007年02月18日 | omoi
日本で私が家庭教師をしていた女の子がいます。
現在中3で、春から高校生です。

彼女(Tさん)の通う中学校は、中学校なのに『卒業研究』というのがあるそうです。
一人、一人がテーマを決め、一年かかって研究を行うそうです。
身長の小さい子が、一年間自分の身長の伸びを計測して考察したものや、ラップ(音楽)を調べていくうちに黒人の差別の歴史を知り、自分もラップを作ってまとめたものや、角の三等分の作図のしかたなど、5教科に限らず興味のあるものを独自の視点でまとめていくそうです。

Tさんは、私から教わっていた英語と、学校英語が違うことに気がつき、「通じる」ということは、どういうことなのだろうか?ということを研究したそうです。
先週末に選ばれた者だけの校内卒業研究発表会があったそうで、その研究内容を添付で送ってくれました。(A4用紙で30枚くらいです)

「英語の時間になると先生は『How are you,everyone?』とお聞きになり、私たちは必ず『fine thank you,and you?』と返します。でも私が習っていたnativeの先生は(私のことらしいです)『fineじゃないときは、fineっていわなくてもいいの。眠いときはI'm sleepy.っていったらいいよ。まあまあねってときは、I'm OK.でもso soでもいいよ。私たちはI'm fine.とはあまり使わないな』と言っていました」

こういう前書きの後、学校英語(教科書の英語)と私が教えた英語との彼女なりの違いの分析があり、最後こういう風に結んでありました。

「nativeの先生が教えてくれた英語は、通じる英語でした。でもその通じる英語を理解するためには、まず『学校の英語、教科書の英語』が大切だと気がつきました。基本があってこその通じる英語なのです。そして、通じるためには、言葉だけでなく表情や身振りも大切だとわかりました。最後にP先生が『英語は度胸。文法どおりでなくても、単語だけでも十分伝わる。伝えたいって強く思うことがコミュニケーションにはとても大事』といっていたことを思い出しています。」

感激でした。
なんでもよくできる子だったので、私を悩ませることもなくこの場にTちゃんのことを書くのは初めてになるのですが、本当に聡明な子だなと感心しました。

学校英語と私たちが使う日常的な英語を比較することで、言葉によるコミュニケーションの本質をきちんと捉えることができています。
まず、基礎・基本が大事、それから応用。でも付け加えて大事なのは気持ち。そう彼女は学んだのです。



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3 Comments

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素質 (天道)
2007-02-18 18:00:34
P先生は聡明な教師だったのですね。
人に教えることに関して素晴らしい素質をお持ちであるように見受けます。
教えた生徒が、P先生の教えをしっかり理解して成長している様子はとても嬉しいですね。

(あ、また褒めてしまった)
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すごいなぁ・・・ (みゅー2)
2007-02-19 00:56:34
ひとつの事を 突き詰めて考えて調べていくことってこれから先とても重要だよね。

中三でこんな風にもうできるなんて驚きです。

うちの子みてても思うのだけれど 教科書がすごくおざなりになってるような気がします
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Unknown (Pink)
2007-02-19 21:16:59
天道さん:これはお子ちゃまをほめるべきですよね。
素敵な子でしょ?
みゅーさん:深く考えるってこと、この時期に大事なことだと思います
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