
沖縄県今帰仁村 「 シイナグスク 」



拝所を思わせる大岩

かなり深い岩穴がある

入り口付近にある台型の岩

ビニールハウスが目印になるグスクへ続く道
シイナグスクは、今帰仁城が築かれる前から、
この地にある按司がグスクを築いて居城としたらしいが、
築城や按司などの詳しい事は分かっていない。
グスクは標高90mの小高い丘の上に築かれており、
古期石灰岩がいたる所に表出する自然地形を残したままひっそりと眠っている。
標識の立つグスク入り口前は、畑地として拓かれビニールハウスが建つものの、
グスクの立地する丘は、すべて覆い尽くすかのように灌木が生い繁る。
行く手を遮断する雑木を踏み分けて奥に歩を進めると、
往古の姿をとどめた石垣を目の当たりにすることが出来る。
幅1.5m、高さ2mほどの石垣が林立する灌木を貫いて
円を描くように延びている。
全長は100mほどあろうと思われるが、原形をとどめている一部を除き、
ほとんど落ち葉とつる草と雑木の中に姿を隠している。
また、表出する石灰岩に自然石を積み上げたところも多く、
全体像を把握することは出来ない。
石垣の内側は見えるところは平場担っている場所もあり、
その他は、自然石とも石垣とも解からぬ石がゴロゴロしている。
外側にはもう一つの石垣囲いと思われる自然石を野面積みしたものが確認できるが、
途中から深いブッシュの中に消えて輪郭は全く見えてこない。
表出する石灰岩が特に目立つ所があり、奥に行くと拝所を思わせる大きな岩がある。
その石灰岩をくり抜いたような岩穴があり、暗くても得なかったが
深さにして4mくらいあると思われる。
霊気漂う雰囲気に包まれた深山は、グスクの域さえ覆い隠したまま
深い眠りについていた。
シイナグスクへのアクセス
シイナグスクへは、途中まで陣グスクを参考にしてもらいたい。
陣グスクの前を通り過ぎ、県道123号線を道なりに進み、
協同販売所のある呉我山交差点を過ぎておよそ300mほど行くと橋がある。
その橋を渡り終えたところに「協和リサイクルセンター」という看板があり、
そこを左に入る。
そこから約200~300mの所に「協和リサイクルセンター」という
看板のある砕石所がある。
その前のビニールハウスがある突き当りの小高い丘がシイナグスクである。
駐車は、グスク入り口の空いた土地に邪魔にならないように駐車できる。