河内王(かわちのおおきみ)を豊前国(とよのみちのくち)の
鏡の山に葬る時に、手持女王(たもちのみめみこ)が作る歌。
石戸(いわと)破(わ)る 手力(たぢから)もがも 手弱(たよわ)き
女(をみな)にしあれば 術(すべ)の知らなく
お墓の石の戸を破り河内王を呼び戻したいが、
か弱い女であるので、その術がありません。
河内王(かわちのおおきみ)を豊前国(とよのみちのくち)の
鏡の山に葬る時に、手持女王(たもちのみめみこ)が作る歌。
石戸(いわと)破(わ)る 手力(たぢから)もがも 手弱(たよわ)き
女(をみな)にしあれば 術(すべ)の知らなく
お墓の石の戸を破り河内王を呼び戻したいが、
か弱い女であるので、その術がありません。
河内王(かわちのおおきみ)を豊前国(とよのみちのくち)の
鏡の山に葬る時に、手持女王(たもちのみめみこ)が作る歌。
豊国の 鏡の山の 石戸(いわと)立て
隠(こも)りにけらし 待てど来まさず
河内王は豊国のお墓に石戸を立ててこもってしまわれた。
いくら待っても、もう帰って来られない。
歌碑がある場所から 道の駅・かわら「 わぎへの里 」が見える
万葉歌碑がある場所にはかつて伽藍松があった
河内王(かわちのおおきみ)を豊前国(とよのみちのくち)の
鏡の山に葬る時に、手持女王(たもちのみめみこ)が作る歌。
王(おおきみ)の親魄逢(むつたまあ)へや 豊国(とよくに)の
鏡の山を 宮と定むる
なつかしいあなたの御心によほど叶ったのだろうか。
あの遠い豊国の鏡の山を墓所と定めなさったのは。
歌碑が境内にある 「 須佐神社 」
歌碑の道路を隔てた反対側に 「 香春中学校 」 がある
抜気大首 (ぬけのおおびと)、筑紫 (つくし)に任(ま)けらえし時に、
豊前の国(とよのみのくち)の娘子紐児(をとめひもこ)を娶(ま)ぎて作る歌。
豊国(とよくに)の 香春(かはる)は我家(わぎへ)紐の児に
いつがり居(を)れば 香春(かはる)は我家(わぎへ)
愛する紐児が側にいると心が和み、旅の疲労も忘れ、
まるで我家に居るような心地がします。
この万葉歌碑は有形登録文化財になっている石橋
「 呉川眼鏡橋 」 の横に立っている。
抜気大首 (ぬけのおおびと)、筑紫 (つくし)に任(ま)けらえし時に、
豊前の国(とよのみのくち)の娘子紐児(をとめひもこ)を娶(ま)ぎて作る歌。
斯(か)くのみし恋ひし渡れば たまきはる
命もわれは惜しけくもなし
これだけ恋しく思い続けているので、苦しくてならない。
こんな苦しい想いをするくらいなら私は命も惜しくありません。
抜気大首 (ぬけのおおびと)、筑紫 (つくし)に任(ま)けらえし時に、
豊前の国(とよのみのくち)の娘子紐児(をとめひもこ)を娶(ま)ぎて作る歌。
石上(いそのかみ)布留(ふる)の早稲田(わさだ)の穂にはいでず
心のうちに 恋ふるこの頃
石上神宮の近くにある布留の里の早稲田(神田)ではないが、
穂にも出さず、あなたへの想いは顔色に表さないが、
心の内ではずっと恋焦がれているこの頃です。
梓弓 引き豊国の 鏡山
見ず久ならば 恋しけむかも
按作村主益人
毎日見ている豊国の鏡山も久しく見ないでいたら
恋しくなることであろう。