パパと呼ばないで

再婚した時、パパと呼ばないでくれと懇願した夫(←おとうさんと呼んで欲しい)を、娘(27)「おやじ」と呼ぶ。良かったのか?

少し切ない話その2

2017年04月10日 | Weblog
4月10日(月)晴れ

夫の実家にいる義弟Aは独身で、義母と義父を自宅で介護し看取った。
お焼香に来る方来る方みなさん口を揃えて「自宅で看取るなんて実の娘にもできないことよっっっ!」と義弟を褒め称えられる。
ごもっともです。その通りです。義弟Aに足向けて寝られません。
と、まあ、この自宅での介護についての見解は後日語るとして・・・

もともと、真面目で、親思いの義弟A。
年末、早めに帰省したワタクシたちがわちゃわちゃお正月の準備をしていると、夕方、仕事から帰って来る。
あれ?義弟Aの会社って、今日が仕事納めじゃなかったかしら?
普通、仕事納めの日って、そのまま飲み会へとなだれ込んで、そのまま午前様って流れになるのが健全なる社会人ではないのか?
すると義弟Aは「俺、蕎麦打たなきゃいけないからさ。」
お正月の朝、毎年恒例のように義母が「今年こそは○○(義弟A)が結婚するってよ」と冗談めかして言ってたが、ワタクシは心の中で、「お義母さん、一度うちを出さなきゃ結婚できませんよ。こんなに親思いの息子のとこに若い嫁が来るわけがないわ」と思っていた。
義母が癌で臥し、義弟Aが自宅で介護し、そのすぐ後には義父も寝たきりに。
これまた義弟Aが自宅で介護した。
ワタクシは、「親より子が大事」と思うし、そういう環境で育ってきたので、義父のことより義弟のことが気がかりだった。
週末になると夫が義弟に電話していたが、ある時、「今、カラオケスナックにいるんだ。」
義父が寝た後に、時々呑みに出かけるようになったらしい。
ワタクシは「よかったよかった。義弟Aにも息抜きが大事よ。可愛い女の子とかいればいいけどねえ〜」
もっと妄想を膨らませては「もし、フィリピンの女の子と結婚するって言っても反対しちゃダメよ!」などと夫に言ったりしていた。

無事に義父の葬儀も納骨も終わり、親戚達も帰っていき、義弟とワタクシ達夫婦だけになった晩のこと。
冗談めかして夫が「〇〇は、行きつけのスナックが何処なのか教えてくれないんだよ。」と言う。
はっ!いよいよ義弟の恋の話が聞けるかっ!?
目をキラキラさせて前のめりのワタクシに、義弟が言う。
「時々行くスナックってのは、おばさんがやってる店なんだけどさ、俺たちが飲んでる部屋の隣にはおばさんの旦那さんが寝てるんだ。
おばさん、介護しながら店やってるんだ。」
ワタクシ、言葉を飲み込みました・・・
義弟とスナックのママさんは、おそらく介護の辛さを語り合っていたのでしょう。
こういう話って、当事者じゃなきゃ分かり合えないものねえ。
下世話なことばかり考えていたワタクシはうなだれるしかありませんでした。

今日の一枚は・・・
夫の実家の猫達。
あくまで飼ってるわけではないらしい。
猫好きだった義父母のせいでわらわら勝手に住み着いてるからしょうがなく餌をやるらしい。
でも、義弟がぼそっと「これからは一人だし、猫達に話しかけながら呑むとするか。」
せっ、せつないっっっ!
コメント
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