「昨日の絵本で発見」講座にご参加ありがとうございました。熱心にメモを取る方、終わった後で、絵本を手に取ってみている方など、参加者の方の熱が感じられて、よかったです。
その中で、手ごたえのあった本の1さつ。「おそざきのレオ」はなにもできないトラのこどものおはなし。
字を覚えるのも、絵をかくのも、うたをうたうのも、上手に食べるのも何もできない子どものトラ。お父さんはドキドキハラハラしながら見ていますが、お母さんはどっしり。そのうち花が咲きますよ、と落ち着いています。
なかなか花は咲かず、お父さんはみないことにしました。といいながら、こっそり見ているおとうさんの姿がユーモラス。
ゆっくりだったり、人より遅い子どもをみまもるのは、親はなかなか難しい。なかなか父と母のテンポもあいません。日本ではイライラカリカリする母と、子育てはお前の仕事だろとばかり、知らんぷりをきめこむ父のパターンが多いようです。
子どもができないことより、それを見守る目が自分だけで、それ以外の自分を見ている視線が冷たい、だということに、母は傷ついていることが多い。つまり子育ての責任を自分にまかされていて、子どものできないことを自分のせいだと思ってしまう・・・。
ゆっくりな子どもの花はいつ咲くんだろうか、なかなか咲かない、いつまで待てばいいの?というのも、お母さんたちの悩み。まだまだつぼみなのかもしれませんよ、大きな花を咲かせるなら、待つこと、が大事かもしれませんね。
「おそざきのレオ」 ロバートクラウス文 ホセ・アルエゴ絵 今村葦子訳 あすなろ書房
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