もて木みち子 オレンジニュースブログ版

今年のキーワードはゆっくりやさしく社会を変える

弱者の居場所がない社会

2012-05-14 | マイ日記

弱者の居場所がない社会――貧困・格差と社会的包摂 (講談社現代新書)社会的包摂ということばをきいたことがあるだろうか。

 

社会的包摂(ソーシャル・インクルージョン)に相対する言葉として社会的排除(ソーシャル・エクスクルージョン)がある。貧困というのがいわば必要なものやそれを得るための資源(お金やその他の手段)がない、ということであるが、社会的排除とは、それによって社会における人の「位置」や人と人との「関係」がうしなわれていき、社会から追い出されるような状況をいう。(文中)

そしてそれを解決する方法や手段を構築していくのが「社会的包摂」なのだろう。わたしのまわりをみてもこの状況はよくわかる。しかしきちんと言葉にできないでいる。

そのためにこの本を読んでみようと思う。著者は「子どもの貧困」で貧困の子どもに対する社会的な影響を論じ、格差社会のなかでの貧困問題を浮き彫りにした女性研究者阿部彩氏。

弱者の居場所がない社会 貧困格差と社会的包摂 阿部彩 著 講談社現代新書


図書館の自由委員会

2012-05-14 | マイ日記

図書館協会にこんな記事があったので、勝手に貼り付けさせていただきました。

日本図書館協会には、図書館の自由委員会というものがあるようです。一度勉強会を開きたいと思います。

 

Vol.106,No.2(2012.02)

「「貸出業務へのコンピュータ導入に伴う個人情報の保護に関する基準」を再確認しよう」(熊野清子)

 ちかごろは図書館のサイトで蔵書検索をして予約をすることが当たり前になってきた。夜、テレビを見て気になった本を予約、週末には便利なサービスポイントで受け取ることができる。横断検索で周辺図書館にある本を探すと、多少時間がかかっても手にすることができる。図書館に限らずインターネットによってケータイから、タブレット端末から、通販やグルメ情報、お友達とのチャットまでなんでもござれの時代だ。ネットを使いこなして生活を楽しんでいる80歳や90歳の方もおられる。
 ネットの便利な世界の体験から、図書館でももっと踏み込んだサービスをしてはどうかとの意見が聞かれる。どんな属性の人がどんな本を借りたかを分析してお勧め本を紹介するいわゆるレコメンドサービスとか、連想検索に貸出履歴のデータを付加して豊富な関連資料を表示するなどである。一方では、貸出履歴を汚破損資料の追跡のために保存する館があって批判され、また、図書館へのアクセスがサイトへの攻撃と誤認された岡崎市立図書館の事件ではアクセスログの取扱いが問題となった。
 タイトルにあげた「基準」は1984年5月のJLA総会で議決されたものだ。利用者の秘密・読書の自由を守ることを基本とし、貸出に関する記録や登録者のデータは必要最小限にとどめて図書館の責任で管理すること、目的外流用や外部漏えいを防ぐため館内でのデータ処理、貸出記録の返却後すみやかな消去、他のファイルとの連結の禁止などを求めるものである。
 当時はネットでデータのやり取りなど想定されていなかったのでアクセスログの取扱いには触れていない。図書館を取り巻く情報環境が激変している今日、「基準」の解釈について、あるいは新たなガイドラインについて議論すべき時期に来ていると思う。コンピュータウイルスの危険性排除やデータの二重管理など、図書館の危機管理の面から避けて通れないこともあり、セキュリティの確保にはこれまで以上に真剣に取り組まねばならない。とりわけ、自由宣言「図書館は利用者の秘密を守る。」は根幹であって変わることはないことを再確認したい。

(くまの きよこ:JLA図書館の自由委員会,兵庫県立図書館)