それによって便利になると共に、それについていかれない人間が多数いる事が問題になったのも事実だ。
こんな話はいつの時代もあり、新しい時代と古い時代、新しい物と古いもの、若者と大人、金持ちと貧乏人、既得権者と成り上がり、ついて行ける者といけない者がせめぎ合った。時には血さへ流した。
大抵の場合、遅れをとった者の姿は物悲しげに描かれる。底辺に生き、これまでのやり方に生き、時には虐げられ、そんな生活のどこか光を見出して強く生きる姿が描かれる。これは日本の場合だ。
インドの場合、そんな悲壮感は無いらしい。
新しい時代もその産物も受け入れ、あらゆる違いも積極的に受け入れる。だから困難はあっても悲壮感は無い。実にパワフルだ。生活にいろいろな新しいものが入ってきて、見た目は随分と変化してしまってもインド人のアイデンティティはちゃんと維持される。そう言う平衡感覚がそこにはあり、それが力の源泉なのかもしれない。
あらゆる違いを包み込んで降るモンスーンの雨はその象徴であろうか。
たまにはインド映画をと気軽に選んで見てみたら...すっごく良くてびっくりした。実に面白い映画。あの踊るナントカのとはもちろん全然違う。今まで語られてきた観念的なインドとは違う新しい時代のリアル・インドを見せてくれる映画だった。
(結果:踊ってるけどリアルなインドは是非見るべき)
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