<トマトラーメン>
ここか・・・。
錦糸町駅から丸井の前の京葉道路を、両国方面に歩いて二百メートルくらいのところにその店「太陽のトマトラーメン錦糸町本店」はあった。同僚たちとの呑みが一軒目で珍しくお開きとなり、時間が早かったので思い切って来たのである。
けっこう繁盛しているのにびっくりする。
あれは、二年前くらいのことだった。
「トマトラーメンって食べたことありますか?」
わたしをB級グルメ好きだ(まあそうだけども)と決めつけているひとが訊く。
「いや、聞いたことはあるけどまだ食べたことはない」
「このあいだ機会があって食べたんですけど、とても美味しかったです。ぜひ一度食べてみてください」
「そ、そうなんだ・・・ではチャンスがあれば試してみます」
トマトを使ったイタリア料理が嫌いでないならどうやら抵抗はないらしい。
わたしはナポリタンスパゲッティ、ケチャップライス、トマトジュースは好きだし、生のトマトも平気のイタリアン料理好きである。
トマトは抗酸化作用を持つリコピンというカロティンが多い。抗老化作用もあり、美容にもいい。そんなヘルシーそうなラーメンで興味もある、機会があったら行ってみようとそのときすこしだけ思ったのだった。
思わず周りを見回して知った顔がないことを確認してから、急ぎ足で店の入り口へ向かう。どちらかというと不健康志向のわたしにとっては、怪しい店にはいるようでなんとなく気恥ずかしいのである。
外が暑いので、なかで立ったまましばらく待っているとカウンターの客が勘定を払って出て行くのと入れ替わりに座った。
さすがに健康志向の店である、店内は終日禁煙で外のテラス席だけが吸えるがこの季節では暑すぎる。
店のなかは、ぐるりとカウンター席が囲むオープンキッチンとなっていて、テーブル席もけっこうあるようであった。ざっと客の顔をみるが知った顔がいないのでホッとする。
まずは飲み物のメニューをみて、ふざけて「トマトマ」というのをチョイス、ラーメンのところをみると一番の売れ筋はチーズラーメンらしいのだが、初回なのでまずはノーマルなトマトラーメンを注文した。
運ばれた「トマトマ」は、まるでアルコールが入っていない濃いトマトジュースを呑んでいるようだった。たまにはこういうのも身体に良さそうだ。
(うわぉ! すげぇ)
ふつうのラーメン屋なら、どうみても激辛坦々麺辛さ二十倍というインパクトある絵柄である。
まずスープをひとくち・・・鶏ベースと完熟トマト(三個分という)がうまくブレンドされていて、カロリー控えめだが違和感がなくふつうに美味しい。
麺は、博多ラーメンのような細さで食べやすい。豆乳入りの生麺ということで、いかにも健康志向の女性には受けそうだ。
入っている青野菜は小松菜を品種改良した「江戸菜」とよばれるものである。
色合いで、隣の飲み物も激辛サワーにみえるがおよそヘルシーな代物である。この瞬間は、ちょっと呑み友達には絶対観られたくない。
筋金入りの呑兵衛と百パー健康志向の店・・・釣りあわぬミスマッチな組み合わせだ。
食べ終えて勘定をすませて店をそそくさと出ると、一本裏通りの路で駅に向かうわたしであった。
すこし修行を積んで次回は胸をはって訪れ、ボンゴレ麺をぜひとも試したい。
ここか・・・。
錦糸町駅から丸井の前の京葉道路を、両国方面に歩いて二百メートルくらいのところにその店「太陽のトマトラーメン錦糸町本店」はあった。同僚たちとの呑みが一軒目で珍しくお開きとなり、時間が早かったので思い切って来たのである。
けっこう繁盛しているのにびっくりする。
あれは、二年前くらいのことだった。
「トマトラーメンって食べたことありますか?」
わたしをB級グルメ好きだ(まあそうだけども)と決めつけているひとが訊く。
「いや、聞いたことはあるけどまだ食べたことはない」
「このあいだ機会があって食べたんですけど、とても美味しかったです。ぜひ一度食べてみてください」
「そ、そうなんだ・・・ではチャンスがあれば試してみます」
トマトを使ったイタリア料理が嫌いでないならどうやら抵抗はないらしい。
わたしはナポリタンスパゲッティ、ケチャップライス、トマトジュースは好きだし、生のトマトも平気のイタリアン料理好きである。
トマトは抗酸化作用を持つリコピンというカロティンが多い。抗老化作用もあり、美容にもいい。そんなヘルシーそうなラーメンで興味もある、機会があったら行ってみようとそのときすこしだけ思ったのだった。
思わず周りを見回して知った顔がないことを確認してから、急ぎ足で店の入り口へ向かう。どちらかというと不健康志向のわたしにとっては、怪しい店にはいるようでなんとなく気恥ずかしいのである。
外が暑いので、なかで立ったまましばらく待っているとカウンターの客が勘定を払って出て行くのと入れ替わりに座った。
さすがに健康志向の店である、店内は終日禁煙で外のテラス席だけが吸えるがこの季節では暑すぎる。
店のなかは、ぐるりとカウンター席が囲むオープンキッチンとなっていて、テーブル席もけっこうあるようであった。ざっと客の顔をみるが知った顔がいないのでホッとする。
まずは飲み物のメニューをみて、ふざけて「トマトマ」というのをチョイス、ラーメンのところをみると一番の売れ筋はチーズラーメンらしいのだが、初回なのでまずはノーマルなトマトラーメンを注文した。
運ばれた「トマトマ」は、まるでアルコールが入っていない濃いトマトジュースを呑んでいるようだった。たまにはこういうのも身体に良さそうだ。
(うわぉ! すげぇ)
ふつうのラーメン屋なら、どうみても激辛坦々麺辛さ二十倍というインパクトある絵柄である。
まずスープをひとくち・・・鶏ベースと完熟トマト(三個分という)がうまくブレンドされていて、カロリー控えめだが違和感がなくふつうに美味しい。
麺は、博多ラーメンのような細さで食べやすい。豆乳入りの生麺ということで、いかにも健康志向の女性には受けそうだ。
入っている青野菜は小松菜を品種改良した「江戸菜」とよばれるものである。
色合いで、隣の飲み物も激辛サワーにみえるがおよそヘルシーな代物である。この瞬間は、ちょっと呑み友達には絶対観られたくない。
筋金入りの呑兵衛と百パー健康志向の店・・・釣りあわぬミスマッチな組み合わせだ。
食べ終えて勘定をすませて店をそそくさと出ると、一本裏通りの路で駅に向かうわたしであった。
すこし修行を積んで次回は胸をはって訪れ、ボンゴレ麺をぜひとも試したい。
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