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温泉クンの旅日記

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三渓園(3)

2014-12-14 | ぶらり・フォト・エッセイ
  <三渓園(3)>

「月華殿(げっかでん)」。



 徳川家康が慶長八年(1603年)に京都伏見城内に建て、諸大名の控え所として使われていた。

「金毛窟(きんもうくつ)」。



 凄い命名だが、三渓の構想による超狭い一畳台目の茶室である。利休はどちらかというと狭ければ狭いほどいいとしたが、二畳もない狭さである。
利休が修造した京都大徳寺三門(金毛閣)」の高欄の手すりを茶室の床柱に使っている。

「瓢箪文手水鉢(ひょうたんもんちょうずばち)」。



 秀吉が愛用したと伝えられる手水鉢で、後年、藤堂高虎に賜り伊賀上野城にあったものだそうだ。
 この手水鉢もきっと大番頭の手腕ではないのか。

 これだけ茶室ばかりをみていると、茶が飲みたくなってくる。



 お茶では忘れられない出来事がある。
 京都に旅したときには、茶を喫する機会が多い。巡る寺社のどこでもたいていは抹茶を供しているからだ。
 哲学の道を歩いていたとき、有名な和菓子屋の茶店に入ったことがある。客が一定数集まると奥の茶室に案内され本格的な茶の湯を体験できる趣向だった。
 その日、集まった客たちはどうやら茶の湯を習っている女生徒ばかりのようで、男の観光客はわたし独りだった。
 逃げるタイミングを逸して、男だからと「正客」に祭りあげられて、まったく作法も知らぬわたしは顔から火が出るような恥ずかしい時間を過ごしてしまったのだった。
 転んでもタダでは起きないわたしのことである。この悔しい経験を糧に一念発起し茶の湯に入門し、またついでに茶の歴史も学んだのだった。



 お茶の作法を知らなくてもだいじょうぶ、「三渓記念館」では椅子席で気楽に茶が飲める。



 苦手な落雁だが、珍しく餡が入っているので抵抗なく食べられる。落雁の表には三渓園の、大池から三重塔を見あげた景色が意匠されている。



  ― 続く ―


  →「三渓園(1)」の記事はこちら
  →「三渓園(2)」の記事はこちら


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