温泉クンの旅日記

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埼玉・熊谷、石上寺の熊谷桜

2024-04-07 | ぶらり・フォト・エッセイ
  <埼玉・熊谷、石上寺の熊谷桜>

 JR熊谷駅の北口(正面口)を出たところで、スマホの地図で進行方向を確認し、おおまかな略図を頭に叩きこむ。
 駅前ロータリーに設置してあるブロンズ像は、地元の武将「熊谷直実(くまがい なおざね)」だ。

 

 今日の目的地である「石上寺(せきじょうじ)」へは、最寄駅の秩父鉄道・上熊谷駅から徒歩5分とのことだが、JR熊谷駅からでも徒歩10分強足らずと知り、わたしは迷わず熊谷駅からの歩きのほうを選択したのだ。(あいかわらず歩くのが好っきやのォー)

「おっ、ここだ!」

 

 石上寺(せきじょうじ)は真言宗智山派の寺で、山号は「星河山」、本尊は「千手観音」である。
(間に合わなかった、かな・・・)

 

 山門を入って一見したところ、桜は盛りをとうに過ぎているようだった。
 本堂前の階段の昇り口のところに、「熊谷桜 葉桜になりました」と達筆で書いてある。

 

 

(葉桜かよ・・・、でも、せっかくだ。境内は比較的狭いからじっくり探してみよう)

 

 

“熊谷桜(クマガイザクラ)”は”キンキマメザクラ”の変異種で<早咲きの桜>として知られており、“ソメイヨシノ”よりも早く咲く。そしてその桜の花だが、一輪に約30枚の花びらがあり、俯く(うつむく)ように咲くという。・・・なんとも魅力的な桜じゃないか。
 ローカルニュースで“熊谷桜”の存在をたまたま知ったわたしは、寺の参詣というよりは、その可愛い桜を見に、ようやく都合をつけてはるばる来たのである。

 

 よくみると猫好きのわたしには、モフモフでモコモコの、毛足の長いペルシヤの仔猫チャンみたいに小ぶりの熊谷桜はなんとも可愛らしい。さすがは30枚の花びらだ。熊谷桜は江戸時代から愛でられていたという。

 

「熊谷桜(クマガイザクラ)」という名称は、源平合戦で活躍した地元の武将「熊谷直実(くまがい なおざね)」が一の谷の合戦で先陣争いをした<先駆け>の故事と、早咲きの<咲き駆け>の掛け言葉に由来している。長い二本のめしべが「直実」の兜(かぶと)の鍬形(くわがた)の形と似ているからという説もあるという。(えっ、なんとなんと、あの熊谷駅前ロータリーで見た銅像の武将に繋がちゃったじゃないか)

 

 桜はバラ科の植物で、“ソメイヨシノ”をはじめとした一般的な桜の花びらは「5枚」で、この咲き方を“一重咲き”と呼び、6枚以上の花びらを付けるものを“八重咲き”、100枚以上を“菊咲き”と呼ぶ。

 

 

 我が国の桜には600種類以上あると言われており、品種によって花びらの枚数が異なる。10枚、50枚、100枚以上の花びらを持つ種類もあり、老木の桜は3枚や4枚の花弁を持つこともあります。
 花びらの数が最も多い桜は金沢兼六園にある「兼六園菊桜」で、多いもので300~350枚あるというから、桜の時期に金沢を旅するなら覚えておくといいかもしれない。

 

 ついでだが、熊谷では、ソメイヨシノの花見ならもうすこし愉しめる。熊谷で花見といえば「熊谷桜堤」で江戸時代から桜の名所として知られており、約500本のソメイヨシノがおよそ2キロにおよぶ桜のトンネルをつくり「日本さくら名所100選」に選定されている。


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