温泉クンの旅日記

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鶴岡、庄内ホテル水田テラス(3)

2018-11-18 | 温泉エッセイ
  <鶴岡、庄内ホテル水田テラス(3)>

「朝食のバイキング、和食しかないけどオレっていつもパン食なんだよなあ・・・」



 隣のテーブルに座った大学生っぽいグループのひとりが、まさに今わたしが思ってることを口に出してくれた。ご飯を大盛りでお代りしてなんだが、今朝はトーストにジュースに目玉焼きが本当は食べたかったのだ。
「お前さあ、このホテルは水田テラスっていうくらいなんだから、地産地消の米が売り、があたりまえじゃないか」
 なるほど、言われてみればそうだ。でも、パンが食べたい客もいるのだから今後改善の余地はあるのではないだろうか。



 ホテルはサイエンスパークの敷地内にあり、ここは慶応大学の先端生命科学研究所やバイオベンチャーの聖地だそうである。



 陣取ったテラスのテーブルからみえる未来的建物は、来月オープンの「KIDS DOME SORAI」といい、十二歳までを対象とした全天候型子ども施設で、遊びや学びにチャレンジできるそうだ。

「自然体で過ごす交流と滞在の拠点」がホテルのコンセプトである。
 冷房も地下水の熱を利用した輻射冷房で、地下水の熱は館内をめぐり建物周囲の水田に放出される。



 水田風景に建物を調和させるため基礎部やコア部分以外を木造とし、木のぬくもりと香りがホテルの売りのひとつだが、紙管パイプも共用棟や宿泊棟のあちこちにたくさん使われている。
 レストランとの仕切も洒落た太めの紙管のスクリーンである。



 ショップには厳選した地酒やおつまみ、雑貨などが並び、ライブラリーにある本は「オトナもコドモ、コドモもオトナ」をテーマに約千冊、部屋で読める。わたしも猫の写真集をパラパラめくって時間をつぶしたのだ。



 朝食時のテラスの逆側、建物の妻側にも広いテラスがあり設置された椅子に座って庄内の風景を楽しめる。



 忘れないうちに書いておかねばならぬが、新しもの好きでないわたしがこの全室禁煙のホテルを選択したのはB&Bの宿賃が手ごろだったのと、駅にまあまあ近かったこと、温泉が付いていたからである。
 たしかにそれなりの満足感があるホテルであった。ただ、部屋数の関係から眺望のいい部屋が割り当てられる確率は少ないことと、また木造のために部屋によっては上の階の宿泊客が発する騒音へのあるていどの覚悟は必要だろう。



 エントランス近くに来年には稲が修景用に、つまり景色の一部として植えられるそうで、そうなると雰囲気がぐっと変わる。ホテルの周囲をすべて水田にしたかったそうだが、法的規制で一部になってしまい、結果として水だけ張る部分が多くなってしまったらしい。

「どこかに喫煙できるスペースって、ありますか?」
 食後に一服したくなって、通りかかった従業員に訊くと、G棟の一階のトイレの隣にあるという。思わず「それ、早く言ってよォ~」とCM風に叫びそうになる。




 
 狭い喫煙室だったが、三度くらい通ったが使用客は意外に少なかった。
 しかし温泉といい、喫煙室といい、エレベーターといい、なんとも説明不足、不親切すぎる。



 待てよ。ま、まさか・・・意図的?
 どちらも宿泊客数に比較すると狭すぎるので、混雑や混乱によるトラブル発生を避けて、客に訊かれたならばしょうがなくシブシブ教えてやる、というホテル側の深謀遠慮な作戦じゃあんめえなー。



   →「鶴岡、庄内ホテル水田テラス(1)」の記事はこちら
   →「鶴岡、庄内ホテル水田テラス(2)」の記事はこちら


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