ニョニョのひとりごと

バイリンガルで詩とコラムを綴っています

回想24  3月24日 チャリティコンサートで2編の詩を朗読しました。

2013-12-22 09:39:37 | 詩・コラム
 3月24日チャリティコンサートで2編の詩を朗読いたしました。








 「モンダンヨンピル(ちびた鉛筆)よ」
              

一日、二日ならば
一回、二回ならば
難しくは無かったことでしょう

だけど貴方たちは
1年12ヶ月を
地震被災地の子供たちに捧げました

ある人は歌をうたい
ある人は楽器を奏で
ある人は司会を担当し
ある人はお弁当をつくり
ある人は後片付けを手伝いました

今はお馴染みの 「青年カトリック会館」
毎月 地下のコンサート場には 人が溢れ
テグに光州、チンジュにコヤン 仁川から 
波濤のように広まった 遠足コンサートの便り

夢のように 我が故郷 済州島に
貴方たちの歌声が轟きわたったとき
たとえこの身は 異国にいても
共に歌いました ふわりふわりと海を越え

私たちにも朝鮮学校が「ウリハッキョ」になったと
かえって自分たちが得た物の方が もっと多かったと
それで 有難く 又 有難いと 微笑む 貴方たち

その気持ちが 涙がでるほど ありがたくて
自分自身に問うてみます
私も貴方たちのように「モンダンヨンピル」になれたかと

(感謝をこめて)



 「 山つつじ 」
          

          
ここちよい 山の気を
全身に 浴びながら
急斜面を あえぎ あえぎ 登りきて
ふと 山つつじ
花 いっぱいに 山つつじ

行けども 行けども 山つつじ
そよ風に そよぐ 可憐な 花びら
春雨にぬれて 清い
うす紫の おまえに
こみあげてくる 懐かしさに 心打つ

つつじよ おまえは
打ちつける 雨にも 負けず
空に 向かって 背をのばし
両手いっぱいに 花びらを ひろげた

おまえを 育てる 人も なく
おまえを 守る 人も なし
人知れず そっと 咲き
あたたかく迎えてくれた やさしい花よ

冬を うち勝った 山つつじよ
ただ ひたすらに 歩いていた 私は
ただ 心せわしく道を急いでいた 私は
すがすがしいおまえの姿に 心を打たれた

華やかじゃ なくとも
まこと 美しく 生きる事を
険しいけれど
一日を 力いっぱい 生きる事を

ああ 山つつじ
おまえを 胸にいだきて 生きたし
おまえの 様に 生きたし

清い 花よ
澄んだ 心の鏡よ

   
 (能勢青少年キャンプ場にて)

                    
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