「澄んだ川のように」
崔 梨 奈
私が10歳の頃
アッパとオンマは夜
署名活動に行った
オンニ達も
差別のないJR定期券を持てるようにと
私が朝高生になった時
トンムが休み時間
放課後に通う《桃校》のドリルを解いていた
夢を叶えるために
看護師になるために
朝鮮大学校に通っていた時
今度は私が
署名活動に出た
ハルベやハンメ
アボジやオモニ
看護師目指しているトンムの分
力いっぱい叫んだ
「朝日ピョンヤン宣言を支持する署名にご協力ください!」
犬を連れたおじさんが
「何でもいいけどさぁ、あなたたち北朝鮮に帰りなさいよ。」
冷たくペンを投げた
私たちがここにいる理由
親の話
友達の話
全部話した
胸が熱くなって
いつの間にか泣いていた
それでも聞こえるのは
「ミサイル」の話ばっかり
ハルベとハンメが
朝鮮学校守るために流した涙
アボジとオモニが
子どもたちのために流した涙
悲しみの涙は愁いの川となり
止まることなく
今も流れる
それでも私は
生まれてくる子どもたちが
涙など流さず
澄んだ川のように
オッコルムをなびかせて
堂々と歩めるようにしたい
*アッパ、アボジ(父)、オンニ(お姉さん)、オンマ、オモニ(母)
トンム(友達)、ハルベ(祖父)、ハンメ(祖母)、《桃校》(日本学校)
オッコルム(チョゴリのリボン)
(崔梨奈さんは1段目右側)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます