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まるぞう備忘録

無題のドキュメント

紅生姜の詩。

2014-02-11 08:13:14 | まるぞうレシピ

昨夜は大阪での仕事のあと、友人と梅田近くの串かつ屋さんで飲みました。
彼とは20数年ぶりの再開です。
Facebookは一度途切れた昔の知り合いと呑めるのが良いですね。

私は串かつが大好きで東京でも良く行きます。
一番好きなのは紅生姜の串かつです。
東京の知人はみな紅生姜の串かつに驚きますが、大阪人は紅生姜好きなんやで~。と彼らに大阪人の心意気を教えてあげます。

今日はいよいよ本場大阪の串かつ屋さんです。わくわく。
そのお店は外まで行列が並んでいました。期待が膨らみます。
世間話をしながらしばらくしてようやく中に入りました。

しか~し、なんとメニューに紅生姜がありません。
「あれ、ここに紅生姜ないよ」
「なに、それ?」
「いやだから、メニューに紅生姜書いてないんだよ」
「紅生姜ってそれ串かつで食べるの?」
「そうだよ~。知らないの?」
「そんなん食べたことないわ」
「ええ?大阪じゃ紅生姜なんだよ。串かつは紅生姜なんだよ。大阪人は紅生姜なんだよ」
「ここ大阪やけどな。僕はそんなの見たことも食べたこともないわ」

う~ん。これはきっと裏メニューなのかもしれない。
店員さんが注文取りに来たとき「あのう、紅生姜ってないですかね」
「ああ、ないですね~」

友人は「せやろ」という顔をして私を見ます。
うむむ。

彼らにはほんまの大阪の味がわからへんのや。
そういえばメニューに「牛カツ」とならんで「豚カツ」とある。
豚?豚なんて貧乏な関東人が食うもんやで。
関西人は肉と言えば、牛や、牛に決まっとる。

「なあ、この店牛カツだけじゃなく、豚カツもおいてるよ。
 やっぱりここは大阪の店じゃないな」
「何いうてんの?豚やて食うで」

うむむ。この店はダメだ。大阪の串かつじゃない。
彼を東京の新橋に連れて行きたい。この店の人に新橋の串かつ屋に連れて行きたい。
新橋のおーい串かつ2号店に連れて行って、ほんまもんの大阪の味を教えてあげたい。



二人で呑みながら話題は大阪のおばちゃんの話になりました。
私は、大阪のおばちゃんいいなあ。といいました。
特に私は小林カツ代さんが大好きでありました。
彼女こそ私の中の理想の大阪のおばちゃんであります。
そう言うと彼は、
「小林カツ代?僕は栗原はるみの方が好っきやで。」と言います。
やはりりこいつはダメだ。大阪をわかってない。
小林カツ代より栗原はるみが良いだと?
さすが長年大阪にいて紅生姜の串かつを知らないだけはある。
そういえばこいつの大阪弁少し変やで。
東京もんが大阪人の真似しとるみたいや。( ゜д゜c)ナンデヤ( ゜∀゜)っ))ネンッ!!




話題は変わりますが、小林カツ代さんは先日他界されました。
謹んでご冥福をお祈りします。
先日NHK今日の料理で小林カツ代さんの追悼番組をやっていました。

「料理は科学じゃないですか。」
「1年365日かける3回も料理を試せる機会が与えられてるんですよ。こんなに楽しいことはないです。」
「やっぱり家族が美味しい美味しいって食べてくれるのが一番幸せです。」
その言葉のはしばしに私は共感いたしました。
私は素人ながらも料理するのが好きな理由と全く同じでありましたから。

美味しい料理には必ず理屈と理由があります。
常識が正しいとは限りません。
ほうれん草を茹でるときは茎からじゃなくて葉から茹でるとシャキシャキになります。
味噌汁は味噌を溶かしてから具を入れると具がシャキシャキになります。
常識と言われていた逆をやることでもっと美味しくなる秘密が彼女の料理です。

しかし彼女の魅力はその発想力だけではありません。
サービス精神が旺盛というか、やはりその場所にいる人、とくに目立たず隅っこにいるような人たちにも愛情深く目を届かせる母性がその人間の魅力であったと思います。
そして彼女は品の良い大阪のおばちゃんでありました。
品の良さとは人の悪口を言わないということなのです。
人の悪口を言わない大阪のおばちゃんがいれば、その人の母性は世界最強じゃないかと思います。

小林カツ代さんは生前から、自分が死んでも自分のレシピは残ってみんなに美味しい料理を提供できるのが嬉しいと言っていたそうです。
本来のカツ代さんの生命力からするとずいぶん早く亡くなったとも思いますが、彼女の残したレシピでたくさんの人がこれからも「美味しいね」を生み出していくわけですから、「終わりよければ全て良し」。ですね。







上記は静止衛星軌道上で観測される太陽からの電子密度グラフです。急な変動がある場合は地震や事故に備えて防災意識を心掛けましょう。特に注意が必要な期間は、メールやTwitterで防災意識リマインダーを受け取ることができます。詳しくはこちら

おひさま、ありがとうございます。