元旦以来年始客に恵まれ笑って過ごし、客の合間に谷保天満宮へ。例年のごとく凄い行列。学問の神、道真様へ夫婦と娘の健康をお願いしたが、畑違いゆえ戸惑っていらっしゃるかな?元気のいい鶏が境内の枝から枝へ飛翔していたのでコチラも翔びたくなったが、天神さまの石段を2段飛びで上り降りし、満足した。さて、学問の神様、どころか、多くの人の心の師への追悼が遅くなった。ご存知渡辺和子さん、ノートルダム清心学園理事長が昇天なさったのはほんとに悲しい出来ごと。天声人語がドラマティックに紹介していたので要約させて頂くが、2,2,6事件で陸軍教育総監だった父、錠太郎氏を眼の前で銃殺された9歳の少女、和子さんは30代で清心女子大の学長に、50代で過労からうつ症状に、60代で膠原病に苦しみ、「80代で刊行した随筆『置かれた場所で咲きなさい』が共感を得たのは、父の悲劇を含め自らの辿った暗い谷を率直につづったからだろう」と(1月4日の朝日新聞、天声人語)。悩み苦しみ辛い日々を送っている人、自分の人生に満足していない人、等、和子さんのこの本を読んだ全ての人がほっとなぐさめられ、励まされ、勇気を持ちなおしたことだろう。筆者も、だ。2人の親友にとって和子先生は大学の恩師、というより人生の師であろう。お2人とも和子さんに深い関わりがあったようだ。親友麗子さんはこの和子先生と生活を共にする機会が多かったそうだし、親友道子さんは、「大学に入学した年、英語散文の講座で初めて彼女に接しました。ボストンの修道院に行かれる前で、普通の洒落たドレス姿で我々に新鮮な印象を与えました。英作文のレッスンが彼女の聡明さを物語っていていっぺんに彼女のファンになりました。私の清心時代の思い出の1ページが消えていきました。長い間のシスターの努力と献身に心から感謝を伝えたいと思います」と。筆者はお2人の友人として、1愛読者として、心からご冥福を祈っている。(彩の渦輪)