あけぼの

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絹産業の礎を築いた世界遺産と日本近代化に貢献した工女たち:富岡製糸工場訪問

2015-01-31 10:17:36 | 旅行記、多文化教育、国際

 富岡製糸場正門前全長140mの巨大なそう糸場の中のそう糸機

製糸から始まった日本の近代化 昨2014年6月、世界遺産に登録されて以来連日人、人、人で賑わう富岡製糸工場へ。明治維新直後の明治5年から115年間にわたり創業し続けた富岡製糸場は日本近代化の幕開けの象徴だ。原動力となったのは深谷の偉人たち、明治新政府の大蔵省租税正だった渋沢栄一、尾高惇忠、韮塚直次郎や建設の指導者、フランス人、ポール・ブリュナ等の熱意と協力だった。渋沢栄一の雅号、青淵という雑誌は今もあり、筆者は時々旅行記を載せていただけるので特に親しみを感じる群馬訪問だった。

鎖国が解かれ外国との交易開始した当時の主たる輸出品、生糸の需要が高まったが手動そう糸法では良質の生糸を大量生産できない。量産化を目指し政府は機械をフランスから輸入、明治3年、生糸に精通したブリュナを指導者に、当時養蚕が盛んで良質の水や燃料の石炭が確保できる富岡が選ばれ、ブリュナや製図工等10人のフランス人を雇い入れた。300釜のフランス式そう糸器も設置、世界最大規模のそう糸場が出来た。さあ、準備は出来た。ところが、である。工女が集まらなかったのだ。その訳は?「生き血を絞られる!」と工女募集難航 建設指導者として迎えたフランス人たちが飲む赤ワインを血と思い込み、「就職すれば血を絞られる」とデマが飛び、応募者が無かったのだという。(続く!!!)(彩の渦輪)


自悠人の誕生日、Discussionのテーマは「鯛と人生」

2015-01-25 13:57:49 | 旅行記、多文化教育、国際

先日、夫自悠人のウン十3歳の誕生日、大きな鯛、古代米入り胚芽米、エビスビールやテキーラでお祝いした。昭和一桁だが姿勢もよく元気者、勿論認知症もなく10歳若くも見える自悠人だが、この日ボソッと呟いた:

「長く生きても目標がないと人生つまらない」と。

「目標はあるじゃない!約2年後、美術館を借り切って絵の個展を開くんでしょ。頑張って沢山仕上げなくちゃあ!」と筆者。

「それはあるけど、年を重ねると侘しさが脳裏をよぎり出すんだよ。この頃よく自問するんだ。人生ってなんだろう、と。平衡感覚がひどく落ちたので人生を気にしだしたのかな」。

  筆者も考えた。病歴有りの筆者には2年後の目標を持てるのは贅沢だ。1日1日ベストを尽くして生きるのみ。「ベストを尽くして生きた日々の総和」が人生だと考えてきた。だから手抜きは出来ない。今日の予定は必ず今日済ます。明日の予定を書いてから布団に入る。「あれしなきゃ、これしなきゃ」、といつも追いかけられ(自身に)、いつも気忙しく、その挙句6、7年来の不眠症。だが全く別の生き方もあるだろう。人生とは?

  筆者にとって人生の定義はやはり「真剣に生きる日々の総和」。「1日1日をベストを尽くして生きたらそれが美しい人生になると考える」と筆者が言ったら、自悠人は「あれしなきゃ、これしなきゃ、と追いかけられるのは息がつまるよ。ところで今日の鯛はうまかったなあ。食べた美食の総和が我が人生だ」と、冗談を言う元気が戻った。鯛のお蔭さまで。(彩の渦輪)


玄米のお蔭?気分爽快な日々

2015-01-20 15:10:11 | 旅行記、多文化教育、国際

電気メスが1臓器の茸型おできを「焼去」してから初の3か月目検査に行った。XX鏡が臓器内を撮影し回った結果、お医者さんはニコニコと「内部はきれいですよ!」「傷跡もきれいに治っていますよ!」と最高の笑顔。「フフフ、玄米菜食を始めましたから」と余計なことを言ってしまった。玄米菜食を始めてからまだ2か月、成果が表れるにはまだ早いだろうし、「玄米は理想の主食」(沼田勇医博談)か、筆者はまだ完全に理解したとは言えないが、最近気分爽快。「記憶力まで戻ってきたような気がする」と言ったら「信ずる者は救われる」と小馬鹿にした顔だった夫、自悠人にまで玄米粥が正排というプレゼントを齎し、夫婦とも笑顔が増えた。この玄米様も正眠だけはまだ齎してくれないが、「折角元気なんだからもっと頑張ろう!」と、寒くて怠け気味だった早朝の速歩きや午後のメラトニン散歩も再開。近くの多摩川土手に上がり、立川方面と府中方面の間を30分往復すれば、純白の富士山がこちらに向き、「努力してるね!」と微笑んでくれるご褒美もある。元気者の自悠人までつられてただ今多摩川土手散歩中!日本の自然食品運動開始者の一人で、玄米菜食を勧めてくれたM君はいつも前向きで老いをストップしている。彼のドラマティックな人生を紹介したいが病気知らずのご夫妻の姿が玄米正食を証明しているだろう。(彩の渦輪)

キャプション

1.直接安全食品の指導を受け、頂いてきたものの一部。(無添加醤油、本物の味醂、玄米せんべい、胡麻油等)

2.M君ご夫妻による自然食の大ご馳走


冬なのに首にマフラーを巻いて寝た、華のパリの最低ホテル

2015-01-18 09:00:34 | 旅行記、多文化教育、国際

我々のホテルも寒かったが、これは近くの路上生活者のおうちです。

 我々夫婦は訪問国100か国以上の地球徘徊人、殆んどは予約無しで飛び込む3星級ホテルだ。今回は阪急交通社で入手した航空機とホテル5泊セットの格安切符で個人行動。ホテルが決まっているのでいつもより楽だと思ったが、何ともひどいホテルだった。格安切符のせいか古い部屋、暖房の効きが悪く、毛布を要求したが持って来ず、余り冷えるので暖房が壊れていたことを翌朝知った。外出後も毛布は届けられておらず受付の担当者は代っており、「交代要員が居ないので持ち場が離れられない」と言う。2日目にやっと部屋に来て、「This is not working!」とストーブの故障を確認した。3晩目は部屋を変えてくれ、ストーブはOKだったが、鍵が壊れていてかからない。例によってレセプションを呼んでも見にも来ない。翌朝やっと確認に来て、「This key is broken!」と壊れていることを認めた。外出中に修理をしておくよう頼んだが、夜遅く帰着したら鍵は壊れたままだった。置いていた荷物は盗難にはあってなかったもののホテル業失格だ。欠陥部屋ばかり!5日目は副マネージャーが勿体つけて1ランク上の部屋をくれたが、風呂に水が溜らないのでシャワーで済ませた。従業員は少なく、受付は時間で雇われたロボット、その場が済めば引き継ぎなどやらない。遂に頭に来て旅行社に連絡、阪急関連のM旅行社から2回電話の謝りがあり、チョコのお見舞いを届けてきたが、ホテルのトラブルも経験豊富な我々が5日間連続で不都合に会ったのは初めてだった。華のパリのホテルで、冬、首にマフラー-を巻いて寝たのだ!「珍奇な」初体験だった。日本人が多く泊まっているホテルだったが、思うにこのホテルの従業員は「日本人はお人よしだ」と馬鹿にしているようだった。このホテルに宿泊した日本人は誰も苦情を言わなかったのだろうが井の中の蛙では寂しい限りだ。外国語が不得手なせいだけではなかろう。異文化に通用する意見表明をすることがこれからの課題だろう。(自悠人) オペラ座


暮れにも楽しいクラス、素敵な出会いがあった!

2015-01-12 14:58:01 | 旅行記、多文化教育、国際

つい昨年の暮れにも教員免許証更新講習の講師をさせて頂いた。テーマは「異文化理解と共生の教育&グローバル教育者に変身!」。文化の定義から入り、「グローバル教育とは」「個人のグローバル化とは」、そしてグローバル教育の具体的教材、文化のカプセルについて。ちなみに「個人のグローバル化」とは「グローバル意識が高まること、即ち、異文化を理解し、異文化背景の人々の直面する問題、懸案事項にも関心を寄せ、知識を得、支持し、あるいは説得力をもって対話し、異文化背景の人々と隣り合って住み協働することが出来、自グループの立脚点からのみでなく地球的視野で正義や平等の実現にむけて意見表明や努力をするようになる」ことである。文化のカプセルとは「会話や描写的物語からなる教材で、その中には2つ以上の文化の特徴が衝突(コンフリクト)状況で組み立てられており、使用時に参加者の分析に供される。今回はスキットを演じて(お上手でした!」)討議頂いたが、目的は1.「異文化および異文化理解」、2.異文化交流における文化の摩擦や衝突を起こしうる文化の相違に対し感受性を高める」Etc.。後半では途上国訪問のパワーポイントを見ていただき、「魅力ある教師像」「意見表明の重要性とその効用」等のテーマでグループディスカッション。このあと、「本日、ディスカッションてなんて良いことなのか実感した!」と書かれた先生や、「意見表明は児童一人ひとりを成長させ、ひいてはクラス全体の成長につながり、将来的には世界各国の人たちとも対等に意見表明することにより、より良い世界を築くことに繋がっていく、ということを子どもたちに指導していきたい」と書かれた先生もあった。今回も魅力的で真摯な先生方が大学セミナーハウスに90人以上参加されたが、筆者の参加型クラスを喜んでくださった。、グループでの意見交換やまとめの発表では新鮮で具体的に役立つ意見が多く、収穫や素敵な出会いを相互に認識し合い、楽しいクラスだった。(彩の渦輪)