あけぼの

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牡丹満開、小川地球村塾盛会

2015-04-29 16:27:44 | 多文化共生パーティー

 去る日曜日小川地球村塾を開催した。「平和と個人のグローバル化:これ、大丈夫?」というテーマで最近の社会問題いくつかについて3人の立候補者が熱演、活発な質問と討議で盛り上がった。「テレ朝やNHKへの政治介入はこわい、軍靴の音が聞こえる」等。低い投票率については「一票でしか何も変わらないのだ」、「投票しても何も変わらないと思っているだろうが、投票に行かないから変わってしまうという認識が必要」等。「『捨ててしまう票なら僕にください』と訴え続けて第4位で当選した立候補者がいる。選挙制度の問題もあるが若い人に関心を持ってもらう工夫も必要だ」等。「学校で選挙の意義を教えているのか?」「教えているが定着しているかどうかは別」と社会科の先生。「小選挙区制度がおかしい、投票した人が報われない」等。討議のあとの自己紹介やプレゼンテーションもお遍路報告、フランス語、スペイン語のスピーチとグローバル。英語の先生のプレゼンテーションは生徒作品の紹介(英語の俳句)だったが、その感性の豊かさ、語彙選択の的確さ/ユニークさが驚きと共感を誘った。他にも若い参加者から「自分の頭でしっかり考え自分の意見を持ち、発言/行動しなければならない」と頼もしい意見が出された。多文化飲食、多文化アート、地球千鳥足のPPTを楽しみ、時間不足で、またまた「交流時間が少かった」という反省と悔に悩みながらも無事終了。名残を惜しみつつ「今日の日はさようなら」で散会。新参加者と以前から予約してくださった村民で早めに席が埋まってしまい、筆者が多忙だったこともあって事前に当Blogにご案内できなかった。「これ、大丈夫?」と日本も心配だが、まずはネパールへ助けの手とカンパを!(彩の渦輪) 

    

 


江戸川区少年少女合唱団第28回定期演奏会、Excellent!

2015-04-15 08:37:39 | 旅行記、多文化教育、国際

主役を演じた優史君、長老役の真吉君と。 先頃の日曜日、タワーホール船堀へ江戸川区少年少女合唱団第28回定期演奏会を聞きに出かけた親しくしている由紀子先生のお子様方が在籍なさった(orなさっている)この合唱団の発表を聞きたいと。秀逸だった!第I部、大震災と津波の犠牲者への追悼の「故郷」はしっとり、体中で表現した「大阪風お好み焼き」は超楽しい合唱。第II部は宗教曲でKYRIE, GLORIA,やAGNUS DEIは少年少女合唱団とは信じられないほど高レベル。筆者、大学生の頃混成合唱団のメンバーだったゆえ全部知っており懐かしさひとしお。第III部、「あらしのよるに」は、オオカミに母を殺された少女ヤギがオオカミと友情を育み、食べられそうな危機を乗り越え、その命をかけても良いと思う究極の愛に至るまでの音楽劇。微笑み、恐怖、悲しみへと緊張の起伏が高まり、クライマックスまで緊張の緩む暇なし。聴衆のみなさん心底鼓舞されたことであろう。ヤギとオオカミの友情は多文化共生の見地からも大いに共鳴した。主役を演じた優史君の歌唱力は聴・観衆の心をギュギュッと鷲掴みにしたが、ちょっとシャイな優史君や長老役の真吉君、他のみなさんの歌も演技も魅力だった。音楽劇の後、舞台に並んだ7人は今年卒団を迎えた面々。由紀子先生の高2のお嬢さん恵さんや優史君等、緊張の面持ち。一人一人が団長さんから花束とねぎらいの言葉を受けお目々ウルウル。7人の涙にこちらも感情移入した。感涙にむせぶ気持ちが伝わって。何しろ皆さん、小3から高2まで毎週猛練習し、この素敵なホールでフォーマルな発表会を重ね、無事卒団の時を迎えられたのだ。聞けばこの合唱団では変声期の男の子の声のケアーもなされ、ひいては人間形成のケアーもしていただけたという。この合唱団に在籍し少年少女期を過ごした皆さんは本当に幸せでした!その思い出は人生の財産です。卒団式の後、恵さんも優史君もその他の方々も万雷の拍手の中、ピンと背筋を伸ばして花道を上がり、ホール出口でお客を見送ってくださった。合唱団95人の皆さま、そして指揮者さんやピアニストさんたち、もう一度有難う!(彩の渦輪)


澄んだ目と「常に勝利に向かって=Hasta la victoria siempre」の字が踊るTシャツ

2015-04-14 08:50:56 | 旅行記、多文化教育、国際

  美しいトリニダーの街とバラデロの海 「幸せですか?」夫は人々に質問した。「お仕事は何ですか?お給料は?幸せですか?カストロさんを好きですか?」政治の話題は避けるべきだろうし、こんな質問には答えられないだろうと思ったが、6人ほどに尋ねた。「教育費や医療費の無料は助かります。母の病気では徹底的に治療を受け無料でした。でも人民ペソ(CUP)で受給し、だっ換ペソ(CUC)で買物するのは楽じゃありません。CUCでしか買えない物が多いから」とレストラン従業員女性。CUCの価値はCUPの24倍だ。「大学の看護学部に5年間行きましたが無料です。私はこの国が好きですが姉はアメリカに去りました」と看護師女性。民宿経営者曰く、「宿泊客リストはお役人が毎日点検に来る」と。ホテルのベル・ボーイは「毎日12時間立ちっぱなしでとても疲れる。チェの理想とした社会は良かった。今の政府は国民にうまく分配しないので生活は苦しい。外国などとても行けない」。「カストロさんを好きですか」の答えは五分五分だった。タクシー運転手の1人は「共産主義はいいけどカストロは好きではない」と答えた。皆さん正直に答えてくれたのは予想外だった。

 チェのベッド 質素でしょ。 常に勝利に向かって スペイン植民地時代そのままの古い街、世界遺産、トリニダーを訪問したが、18、19世紀のコロニアル建築が佇み、時が止まったように静かな街だった。チェ・ゲバラの霊廟のあるサンタクララは特別美しい街だった。革命戦争指揮官姿のチェの台座には「常に勝利に向かって」とスペイン語で彼の名言が。ハバナのチェ・ゲバラ邸も訪れたが、質素な建物に質素なベッド。アルゼンチンはコルドバ郊外の裕福な家庭に育ち、医者となったチェ。フィデルと出会い、キューバ革命には軍医、指揮官として参加、体制打倒後も要職に甘んぜず、地位に執着せず、未開放地区の人々を幸せにしたいとコンゴに出向き革命失敗、次にはボリビアに行き、政府軍との戦闘で捕虜となり、翌日銃殺された。39歳の若さだった。このゲバラ邸には彼の使った治療用具やボリビア潜入地の服装等の写真が展示されているが、その優しい顔と目が彼の信念、自信、頭脳、人間愛、行動力等の人間性と魅力で惹きつける。人民愛から兵士として死んだチェ、日本でも多くのファンがいる。筆者はボリビアやコルドバ市の実家等、彼に因む多くの地を訪問したが、コルドバのバス停前の埃っぽい店で買ったTシャツ、彼の澄んだ目と「Hasta la victoria siempre」の文字の踊るTシャツは筆者の宝だ。限りなく懐かしさ人間らしさを感じた国を去る日、後ろ髪を引かれて。(彩の渦輪)

 クラシックカーの客待ちタクシー サンタクララに建つチェの像


「カストロ氏と歴史刻む」オバマさん、国交正常化も笑顔もWonderful!

2015-04-13 09:26:31 | 旅行記、多文化教育、国際


     

1.快適な木の下のサルサ楽団 2.3.ヘミングウェイの愛したダイキリとビールを楽しむ 

  アメリカへ戻ればよく泊めてくれる友人Enaがいつも言っていた:「アメリカ歴代内閣の外交はStupidだ。キューバを助ければキューバの人々は生活向上され幸せ、米国にも利益があるのに!」と。1961年の国交断絶から実に半世紀以上を経てオバマさん、今日の新聞に「カストロ氏と一緒に座って歴史的な時を刻む」と。Enaも評価していることでしょう。アメリカ人は渡航制限がありキューバへは行けなかったが日本人の筆者は2年前に訪問し、キューバ紀行をアメリカ邦人が読む週刊新聞J-Angleに送信した。が、発行寸前に待ったがかかった。過去8年以上地球千鳥足を書き続けている新聞だが「待った」は初めて。「載せたら永住権を奪われる可能性がありますよ!」と警告された。で、2年前は陽の目を見なかったキューバ紀行をここに紹介します。

 椰子聳えサルサ流れる、チェの愛した国 ~キューバ共和国~

遂にキューバにやって来た。地球千鳥足の旅も既に110か国以上、だが入国前にこんなに胸がときめいた国はない。チェの愛した国はどこまでも美しい国だった。緑濃く、椰子は見上げ得ないほど高く聳え、火炎樹が燃え、黄色い藤の花房が無数に垂れ下がる大木や夾竹桃が彩り競う。海は遠浅でエメラルドよりも淡い薄緑色、岸辺にもごみ一つ無く桜貝が転がる。ヘミングウェイやヴィクトル・ユーゴも愛して住んだ国。街角で店先でおじさんおばさんの楽団がサルサを演奏、つい踊り出したくなる。モヒータやダイキリを飲んで踊ろう。日本とは外交歴86年、「私、ハポネサ(日本人)」と言えばみなさん微笑む。だが革命後55年目、美しいビルの内部や窓が破壊されたまま一部に人が住んでいるのは痛々しい。国にお金がないのか。産業は砂糖や葉巻、観光にも力を入れ出した。だが民衆の暮らしは?

トイレの台座なく、紙も少ない、でも、ごみも無いのだ! 紙不足でメモ用紙は印刷物の裏面使用、マーケットに行ってみても物資が少ない。ホテルや食堂でトイレの便器に台座が無くてボウルだけ、というのが多々あり不便だったが、一旦壊れたら修理が難しいようだ。だが日本だって私の子どもの頃はもっとひどかった。それより教育費無料、医療費無料等、良い面を見なくちゃ!平均寿命は高く日本と同じ。バラデロの海は世界一美しい。国中が安全で清潔で人々が人懐こい。民宿(カサ)では多くのホテルよりご馳走が出たがこの国では宿泊費と待遇が比例しないのでカサがお勧めだ。「幸せですか?」夫は人々に質問した。「お仕事は何ですか?お給料は?幸せですか?(続く) (彩の渦輪)

  カンチャンチャラでサルサを聞く人々 内務省ビル(常に勝利を目指して!)


プライド高き高齢者に会えた

2015-04-10 11:46:16 | 旅行記、多文化教育、国際

   88歳の美江子さん、1人で生きるのは当然か。ボルダー・リクリエーション・センターで会った彼女の仲間の元気シニアたちを紹介しよう。移動には自らの運転で出かける。早朝からプールやジャクジで運動する。地域コミュニテーの活動を大切にし、ボランティア活動も活発に行う。プライド高きシニアたちの定例会食に招かれ出席して見たが、日本人夫婦の先輩W氏夫妻がおり、入植した両親と共にコロラドに来たという。専攻は農業経営、温厚な人柄で大学での教鞭経験もありワイフの経歴を聞いて好感を持ったのか我々夫婦との会話が弾んだ。温厚な人柄だった。他の多くの自立シニアたちも自らに自信をもち、病など寄せ付けない気力旺盛な人々だった。老後の経済的な保証の相違はあっても見かけは皆さん優雅な暮らしに見えた。共通するのは外出時のおしゃれだろう。アメリカでは高齢者も甘えは許されない。彼らと比べ日本にいるシニアの知人たちが気になった。年金を貯めるだけのロボットさんがいる。将来を心配するあまり、遣わず、倹約、倹約、また倹約と常に質素で生活にメリハリがない。貯めても病院代か葬式代になるだけなのに。頭の活性化は日々必要だ。このプライド高き高齢者のように。(自悠人)