今日の即興詩「お爺さん、遊びましょ」
薬王華蔵
「お爺さん」と声を掛けられました。
お爺さんは振り向きました。
春風がそこにいました。
「お爺さん、遊びましょ」春風がもう一度言いました。
春風に遊んでもらえることになったお爺さんは、
花のようににっこりしました。
「手を繋ぎましょ」「丘の上まで行きましょう」
「ランランランしましょ」
若い娘さんになった春風が誘いました。
お爺さんは春風と手を繋ぎました。
はなやいだ若いお爺さんになって、
丘の上まで行きました。
丘の上には、
童話に出て来るやさしい顔の雲が浮かんでいました。
春風とお爺さんはすすすっと童話の中に入って行きました。
いい日になりました。
お爺さんはいい日になりました。
たったこれだけでよかったのです。
10年分のいい日、100年分のいい日に相当しました。
100年分のいい日の一日は、
しかし、あっという間に過ぎて行ってしまいました。
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