小田原周辺のマイナースポットや些細な出来事を少しずつ
小田原の端々



先日、久野の諏訪の原を車で移動中、道路脇の農産物直売所でポポーを販売していた。車で横を通っただけなので、そのときはパックに入った緑色っぽい果物としか分からなかったが、気になったのでポポーを調べたところ北米原産の珍しい果物だと分かった。昨日、その農産物直売所の前を通ったところ、まだポポーが売っていたので試しに買ってみた。小田原市久野の諏訪の原。環境事業センター近くのT字路脇の農産物直売所でポポーを売っていた。幅は1mちょっとの小さい無人の農産物直売所ではポポーのほかに、ラディッシュも売られていた。発砲スチロールの手製の看板には「甘い果実ポポー」と書かれている。ポポーなる果物はこの看板で初めて知った。そのポポーはパックに2つ入って売られている。1パック200円。見たところアケビのような形をしている。ポポーを買い、少し離れたところに停めた車まで戻る。手に持ったポポーからバナナカスタードのような甘い香りがする。事前に調べたところ、かなり強い芳香があると記載されていた。外で持ち歩く分にはそんなに、気になるほどの香りではなかったが、車に積んでものの1分もしないうちに、車内に甘い香りが充満した。車の窓を開けても甘い香りが鼻に残る。家に持ち帰ってから、少しの間、食卓の上に置いておいたが、家中に甘い香りが漂う。やはりかなり香りが強い。パックの中に入っていた説明書によると「木になるカスタードクリーム ポポー 甘みが強く熱帯果実のような独特の強い芳香があります ねっとりとしたカスタードクリームのような食感です」と書かれていた。甘ったるい強い香りを発するポポーを手にとってみる。見た目はアケビのようだが、触感はバナナのような感じ。裏側はバナナが傷んだときのような黒っぽい色をしていて柔らかい。この状態が食べごろなのか分からないが、調べたところによると緑色の状態で食べるようだ。どのように食べるのか分からないが、とりあえず果物ナイフで真ん中を切る。かなり柔らかな果肉ですんなりと切れた。ポポーの果肉はクリーム色で、見た感じは繊維質が多いようだ。またポポーの種は潰した梅干の種のような形をしている。果肉からもかなりの芳香があると思われるが、それ以前にポポーの強い香りで嗅覚がおかしくなっていたので、果肉部分の香りはよく分からず。半分に切ったポポーの皮をむく。皮は薄くて桃のような感じでむける。香りが強いので若干躊躇しながら口をつけると、ねっとりとした甘さが口に広がる。マンゴーやバナナのようなねっとりとした食感。味は上手く表現できないがちょっと痺れるようなまったりとした甘さ。種が多くて食べづらい。このポポーは北米原産のバンレイシ科の樹木で、日本に導入されたのは明治期。温帯果樹だが寒さにも強いので、日本でも栽培することが出来るようだ。諏訪の原で売られているので、久野のどこかにポポーの木があると思われる。ポポーの木に実る果実も是非見てみたい。

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