入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’20年「秋」(49)

2020年10月19日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 日曜日(18日)、北アルプス、中央アルプス、八ヶ岳にも雪が降り、冠雪した。恐らく南アルプスの山々にも冠雪しただろう。ここよりかも大分北にあるせいだと思うが、標高はあまり変わらない美ヶ原も、うっすらと白い降雪の跡を残していた。
 朝、3人のキャンパーを軽トラに載せて上に連れていったら、まず目に飛び込んできた真っ白い御嶽山の威容に度肝を抜かれ、彼らは「おう!」と驚きの声を上げたまま絶句してしまった。
 日中も曇天が続き気温が10度まで上がらなかったから、夕暮れに第1牧区へ上がっていった時も、夕映えの空に雪を被った荘厳な峰々の連なりが見えていた。八ヶ岳の硫黄岳に延びていく樹林帯の尾根に降った雪は融けなかったようで、朝と同様に粉をまぶしたような雪が常緑樹の山肌を飾っていた。北アは槍や穂高は言うまでもないが、脇役の常念岳が目を惹き、さらに南に秀麗な乗鞍岳、信仰の山である御嶽山と続き、中アは西駒もだが空木岳の威容が光っていた。
 夕暮れの空、西の山に消えていく日の残光と、初冠雪したいぶし銀の山並みに目を奪われて、もうこれ以上の絶景など求めようもないのだと思いながら、立ち尽くしていた。



 2頭の牛たちは御所平の放牧地を100㍍以上誘導され、ここまで来た。もっと近寄っても、触れても、逃げるようなことはしなかった。この牛たちと力比べして勝てるなら、すぐにでも縄を打つ。しかし並みの牛たちではない、それは子供が相撲取りと取り組むような話で、それに1頭ならまだしも2頭いる。今使っている配合飼料は塩ほどの誘引力がないから、さらにもっと牛が好む飼料にして、この位置で与えるようにと考えている。近くに2本の役に立ちそうなモミの大木があるからだ。
 誘導しなくても呼んだら来るまでになったら梯子、棒などで4畳半ほどのコの字の囲いを作り、そこに誘い込んでから囲いを閉じて縄をかける、そういう算段を考え着いた。それまでは、全てを一人でやる。他の者が来て牛が不信感を持ったら今までの苦労、努力が水の泡となる。もう、時間が無くなってきた、恐らくやり直しは効かない。この1週間が山場となるだろう。
 本日はこの辺で。



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