入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’20年「秋」(53)

2020年10月23日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

Photo by Ume氏

 この雨がきょうの午後になって止めば、しばらくは好天が続く予報となっている。それで、ここの今年の秋は終わるだろう。その間には里にも木枯らし1号の吹く可能性があるようだ。
 夕暮れが迫る中昨日、追い上げ坂の草刈りをしていた時に吹いた風は、もう秋のそれとは明らかに違っていた。その射すような風の冷たさに、思わず身構えたものだ。

 昨日は里に帰った、というか行ってきた。当然のことながら山とは違い、里に下りれば交通信号や道路工事でここのように自由に車を走らせることができない。30㌔ほどの速度で天上天下唯我独尊的に走られると、まずもってそのことを今回も感じさせられ少し血圧が上がった。
 他人の家のような家にも立ち寄ってみたが長居をしないで、まず漬物にするエシャレットを求めていつも買う店に行ってみた。そしたら、生憎の在庫切れ、さらに3軒のスーパーへ寄ってみたが無駄足で終わった。ある大型店では野菜担当者が「片仮名語ですか」と小馬鹿にしたように問い返してきて呆れた。
 その後で郵便局へ不在時に送られてきた荷物を受け取りにいき、ここでも、他の業者とは違う郵パックの硬直化した宅配制度に苛立つことに。対応してくれた窓口の態度は決して悪くなかったが、先方の尋ねている意味が理解できなかったのだ。
 そんなわけで、誤って里に出てしまったクマが追い立てられて這う這うの体で逃げ帰ったような、そんな気持ちのまま、疲れてまた山に帰ってきた。脱都会どころか、脱社会、か。
 それでもここから山室の谷へ下っていったら、1枚のそれほど広くない山田だが、家族総出で稲刈りをしているところを見て、そのほのぼのとした救われるような光景と出会えたのは嬉しかった。そして切なかった。段々とああした風景も野良から消えていく。消えてしまったと言ってもいいだろう。少なくとも我身の周囲にはない。

 どうも潤滑油が切れて、異音が聞こえる中古のボロ機械のようになっている。神経がささくれ立っているのが自分でも分かる。昨日は残留牛の扱いについてつい、好人物の畜産課長に年甲斐もなく吠えまくってしまった。このままにしてあまり時間をかければ、2頭が分散してしまう可能性を怖れたからだが、そういう説明ができずに、上と下との連携の悪さを言いつのっただけで終わった。潤滑油が欲しい、HAL。
 これから鹿肉を冷凍し、昨日買ってきたセロリーやミョウガ、山芋、蕪、ニンジンなどで漬物でも作る。明日は"A Big Day" になりそうだ。本日はこの辺で。
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