入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’20年「秋」(58)

2020年10月29日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 午前5時半、気温1度。ようやく夜が明けだした。今朝は霜が降りていないようだ。わずか1度か2度ほどの気温の違いに過ぎないというのに、これでも今朝はいつもよりか暖かいということになるのか。
 凍結防止のため水道の水はすでに流しっぱなしにしている。この先さらに寒くなるという予報で、予約のある11月の3日までは何とか水道を維持するが(その後も営業は続ける)、いよいよ取水は屋外となり、例年のことながらここでの暮らしはかなりの不便を覚悟しなければならない。
 
 2頭の残留牛にかまけているわけではないが、きょうは第4牧区の小入笠までの電気柵の電気を切って、冬対策に切り換える。放っておけば発情期でもあり、興奮した鹿による電牧の被害がさらに増えてしまうからだ。
 それにしてもこの時季、雌鹿の群れを従えた雄鹿がやたらと目立つ。第3牧区のある大沢山へ行けば何十頭の数ではなく、百頭を超える鹿の群れと出くわすこともある。牧草が食べられるのも問題だが、通常の有刺鉄線が切られてしまうこと、それにあの数の雌鹿の大半が来年には子を産むのかと思えば、空恐ろしくなる。雄鹿が憎い。
 大型の囲い罠を後約半月、猟期が始まる11月の15日までは仕掛けておくが、それで幾頭か捕獲できたとしても、また3か月の猟期にどれほどの鹿が捕獲されたとしても、まず鹿の繁殖力の前には高が知れている。ライフル銃も鹿の頭数削減という点においては水鉄砲のようなもの、かも知れない。行政も猟師も鹿の頭数が減ったと言うが、実態を知らないのだろう。
 鹿の避妊薬を早く開発して、塩による誘引効果の高い夏から今ごろに限ってでも、塩、避妊薬を混ぜた土の塚を設け、それで出生数を抑制するしかないと、相も変わらずここで空しく呟くだけだ。因みに当牧場なら、そういう塚を5乃至10も作れば、その効果はかなり期待できる。
 クマの人里への出没が目下問題になっているが、ドングリの実が不作だからだと・・・、ムー。クヌギの林など減っていくいくばかりでも、西山のクマの数は増えている。「『クマが近付かないような対策を』呼びかけている(NHK)」と、そんなおざなりなことを言われても、ハテ?どうしたらいいのか。「落石注意」、「雪崩に注意」ほどの効果しかないだろう。
 本日はこの辺で。
 

コメント
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